贈り物や趣向品として人気の高いバラ。
世界中での知名度も高く、アロマや紅茶など
その香りの良さからも広く活用されています。
近年ではハウステンボスなどのバラ園も人気が高く、
自宅で栽培する人も増えています。
バラの栽培で欠かせないことの一つが”剪定”です。
しかしどうやっていいのか、分からず放置しがちな人も多いようです。
そこで今回はバラの剪定について時期や方法はもちろん
コツなどもふまえてご紹介していきます!
目次
バラについて
科・属名: バラ科バラ属
学名: Rosa spp.
和名: 薔薇(バラ)
別名: ソウビ、ショウビ
英名: Rose
原産地: 北半球の温帯域
旬の季節: 周年
開花時期: 5月~10月
出回り時期: 周年(最盛期は6月)
花持ち期間: 3~7日程度
バラの品種は25,000種以上あり、形や色も実に様々です。
木バラ・つるバラ・ミニバラなど栽培用途によっても
あらゆる品種から選択できるため、自宅で栽培する人も多くいます。
元気で美しいバラを育てるためには剪定が必ず必要になってきます。
剪定は夏・冬と季節によって方法が変わってくるため、
事前に確認や準備をして丁寧に行うことが肝心です。
なぜ剪定をするのか?
それではバラの剪定はなぜ行うのでしょうか?
まず第一に剪定は形を整える目的があります。
特につるバラなどはあらゆる場所につるを広げ絡めながら成長するため、
ある一定まで成長したのち大きさを抑えたり全体のバランスが良くなるよう
剪定を行います。
また形を整えるだけでなく、つるや幹を剪定することで
栄養を花へを送ることができるため
蕾をたくさんつけ、よりきれいな花を咲かせることができます。
実は枯れた枝や古い枝をそのままにしてしまうと、
新しい花の芽がつきずらくなってしまうんです。
さらに剪定を行うことで枝の風通しがよくなり、
病気や害虫の被害からバラを守ることができます。
特に長く大きく生長したバラは剪定が
必須になってくるので注意が必要です。
バラの剪定時期と方法
それではさっそくバラの剪定をしていきましょう!
時期によって方法が異なるため、しっかりとチェックして
手順を守りながら丁寧に作業してくださいね。
剪定の時期
バラの剪定はの冬眠期間でもある1月から2月と、
夏の花を咲かせた後の8月下旬から9月の間に行います。
冬の剪定では、不要な枝や弱ってしまった
枝を切り高さや形を整えます。
タイミングとしては
- 株が休眠して葉が茶色く変化し落葉したころ
を狙いましょう。
休眠状態の株は、剪定によるダメージを
受けにくいので冬の剪定はこの状態を
狙って作業に入りましょう。
夏の剪定は、枯れた花やつぼみを早めに摘んでおきましょう。
枝は切りそろえて秋に花を咲かせる準備のため、
液体肥料などを与えてあげるといいですよ。
剪定前に準備するもの
- 剪定ばさみ
- 皮などの手袋(棘によるケガ防止)
- のこぎり(太い枝を剪定する場合)
剪定する枝の選び方
- 大きく太い、丸みのある枝は残す
- 切り口の芯(真ん中)が茶色い枝は弱っているので付け根から切り落とす
- 2~3年経っても伸びない枝は根本から切り取る
- 切り詰めるのは、外向きの芽の5~7mm上まで
夏の剪定方法
- 散りはじめの花を摘みとる
(花の付け根からハサミでカットしてもよい) - できるだけ葉がついている枝を残し、葉を増やす
- 全体の2/3ほどの高さになるよう、枝を切りそろえていく
- 細い、弱い、内向きの枝を付け根から切り落とす
冬の剪定方法
- 開花後、花が枯れる前に枝の上から2~3番目の
芽まで切り詰める(できるだけ葉を多く残す) - 枯れた、弱った、細い枝を全て、
付け根から切り取る(バランスよく数本は残す) - 内向き・枯れた・弱った・細い枝を切り取る
- つぼみがあれば摘みとる
- 大きく生長した株は剪定前の1/3程度の
高さまで切り詰める
(葉が少ない場合は葉がついている枝を切らない) - 株元から生えてきた新しい枝は、
上から2~3番目の芽まで切り詰める
種類ごとで剪定方法は変わる?
実はバラの剪定は種類ごとでも微妙に変わります。
剪定したいバラの種類にあった剪定方法で
丁寧に作業しましょう。
四季咲きのバラ
ハイブリッド系やフロリバンダ系と呼ばれる四季咲きのバラは、
基本の通りに剪定作業をすすめていきます。
枯れた・弱った・細い枝を剪定し、
時期に合わせて枯れた花やつぼみを摘み取っていきます。
剪定時には、切り口を確認することがポイント。
切り口を見て、枝の真ん中(芯)が
茶色になっている枝は弱っているので切り落としていきましょう。
小枝が弱っている場合、親枝も弱っている
可能性があるので、親枝も確認して剪定するかどうか決めてください。
つるバラ
つるバラの剪定方法は、数本の親枝を2年ごとに変えていきます。
そのため、株元から生える新しい枝を育てながら、
古い親枝を根元から切り落とす作業を続けていきます。
ミニバラ
他の種類と違い、前述にある基本の剪定を行わなくても大丈夫です。
その代わり日常的に形を整えたり、病気・枯れ枝を取り除く程度に
メンテナンスをするといいでしょう。
小まめに手入れができない場合は基本の剪定を行いましょう!
剪定のコツや注意点は?
- 病気を防止するため、剪定の終わった
枝の切り口にツギロウを塗りましょう。 - 枯葉や枯れ枝は春や秋など剪定の時期にかかわらず、
見つけ摘み取ってください。 - 剪定後は日当たりのよい場所に置き土の中が
乾燥しきらない程度の頻度で水やりを行いましょう。 - 散り始め~枯れた花はバラの生長を妨げる原因にも
なるので剪定時に必ず摘み取りましょう。 - 切り口は水平ではなくやや斜めに切りましょう。
切り口を斜めに切るのは
「切り口に水が溜まって良くないから、水が流れ落ちやすくなるように」
です。
しかし、あまり極端に斜めに切ってしまうと、
芽に栄養を送ることができなくなってしまい
芽を痛める原因にもなってしまいます。
そのため切り口は水平~やや斜め程度にしましょう。
バラの挿し木をしよう!
剪定をした際にでた枝をそのまま捨てるのは
何となくもったいないですよね。
そこでおすすめなのがバラの挿し木です!
バラの挿し木は初心者でも気軽にできるので
是非挑戦してください!
- 5枚葉を2個つけた枝を10~15cm
くらいの長さにカットしましょう - 枝のトゲをすべて落とします
- 切り口を数時間水につけて水揚げをしましょう
- 切り口に発根促進剤をつけます
- 先端の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とし
残した葉も半分カットしましょう - 枝の切り口を斜めにカットします
- 容器に土を入れ、土の挿すところに
割り箸で穴を空けましょう - バラの枝を挿し、周りに土を盛って
しっかりと安定させてください - 日陰から半日陰で発根するまで
水やりを続けて土が乾かないようにしましょう - 根と新芽が生えてきたら鉢や庭の土に植え替えます
詳しくは以下のページを参考にしてください!
まとめ
剪定は初めての人は特にどうしていいか迷いがちですよね。
思いのほかたくさん切るので本当に方法があっているか不安に
思うかもしれませんが、手順を守って丁寧に作業をすれば
失敗はほぼありません。
また多少切りすぎても生長期であれば、直ぐに枝葉を伸ばしてくれるので
思い切って剪定してみましょう!
剪定をして是非きれいなバラを咲かせてくださいね。