現在、シクラメンは品種改良されて、数え切れないほどの園芸品種があるようです。
花色も定番の白、赤、ピンクに加え黄色や紫色のものまで様々。
葉っぱもグリーンのものから、輝くような「プラチナリーフ」という品種も作出され、
花だけではなく葉の美しさも楽しめるようになってきました。
クリスマスのプレゼントなどにもよく使われていますね。
そんなシクラメンの種類・品種などを全ては無理なのですが代表的なものをまとめてみました。
購入されるときの参考にしてくださいね。
目次
シクラメンの花ってどんな花?
シクラメンの原種は20種ほど。
その中のC.ペルシカムという品種を改良されたものが園芸品種として売られています。
- 科/属名:サクラソウ科/シクラメン属
- 形態:球根植物の多年草
- 原産地:地中海沿岸など
- 草丈:10㎝〜50㎝
- 開花期:10月下旬から4月ごろ
花の種類
- 覆輪種
ビクトリア - 底紅種
ホワイト・ウイズ・レッドアイ
ピンク・ウイズ・レッドアイ - 刷毛目種
ピアス
あけぼの
プルマージュ
ハーレカイン - シルバーエッジ種
リップスオレンジ
シルバーエッジ
シルバーエッジディープレッド
花の咲き方
花の咲き方にも多様性があり、昔ながらのシンプルな咲き方から、
フリフリとした華やか系、上むきに咲くものも最近では見られるようになりました。
- パーシカム咲き
一般的なもの。花弁が反転している。 - フリンジ咲き
花弁の先がフリフリしている咲き方。 - ロココ咲き
花弁は幅広く縁に波状の切れ込みが入っている。花弁はあまり反転しない。 - 八重咲き
花弁が10枚以上の八重咲きでとても華やか。(普通は花弁は5枚) - パピリオ咲き
花弁はやや細めで縁がフリフリとしている。 - ラッフルド咲き
大輪の花はフリフリとしていて、花弁は反転する。
葉っぱの特徴
シクラメンの葉は、ハート形でとてもキュートです。
近年プラチナリーフという品種が出てきていますが、突然変異で生まれたそうです。
とても綺麗な銀葉は花だけでなく、葉っぱも楽しめますよ。
- 斑なし
緑の葉で斑がほとんど無いもの - 外斑種・・・緑葉、銀葉
緑の葉で中心が緑で、外に向かって白色やシルバーとなったもの。 - 中斑種・・・緑葉
中心と縁が緑色、緑に挟まれて白色になっているもの。
シクラメンの種類
大輪系
普通種
よく見かける大輪のシクラメン。
代表的な品種
- ビクトリア
- ラッフルド・サーモン、ラッフルド・ホワイト、ラッフルド・ソフトピンク
- サーモンピンク
- スカーレット
- バーバーグ
- モンブラン
パステル系
大輪系中間色の品種。作曲家の名前のついたお花がこのタイプです。
代表的な品種
- ショパン
- リスト
- ブラームス
- ハイドン
- ベートーベン
- バッハ
- ヨハン・シュトラウス
中輪系
F1系オペラシリーズ
代表的な品種
- オフェリア
- ボエーム
- トスカ
- フィンランディア
- カルメン
- アイーダ
小輪系(ミニシクラメン)
花弁が4㎝以下のもの。
原種の系統を引き継ぎ、耐寒性、耐暑性があり、病害虫にも強い。芳香のあるものもある。
代表的な品種
マルチフローラ系
多花性
- アンネット
- ウイリー
- ソニア
- ローズマリー
バンビーニ系
花立ち少ない、音楽シリーズ
- アダージョ
- アレグレット
- ピアノ
- アンダンテ
- フォルテッシモ
- モデラート
エーデルスタイン系
多花性、宝石シリーズ
- アメジスト
- スピネール
- トパーズ
- バンビ
- ローザサファイア
- ローザベリエール
ドレスデン系
多花性、芳香あり
- アンネリーエ
- ケティ
- ステフィ
- ブリジッド
ガーデンシクラメン
ミニシクラメンの中でも、耐寒性のあるものを選抜したもの。
花の寿命が長く、冬でも屋外で花を咲かせます。
チモシリーズ
花付きがよく、花粉がでないので花持ちの良い八重咲き。
- チモ魂(やわらかなローズ色の万重咲き中輪花。)
- ブライドレッド
- パープル
- ピンク
- ディープレッド
メティスシリーズ
ボトリチスに強い、強健種
- スカーレットコンパクト
- ブライトレッドコンパクト
- サーモンローズ”ミッシェル”
- ライトピンク ウイズアイ
- ライラック シェード ウイズアイ
- ディープパープル エボリューション
- ディープマゼンダ”ファビエンヌ”
シルバービューティ
葉がシルバーで花も綺麗。
- レッド
- パープル
- ホワイト
スーパーコンパクト
耐寒性、耐暑性もある育てやすい品種。
花付きが良い。
- レッド
- バイカラー
- サーモンレッド
- ダークバイオレット
- ネオンフレーム
- ピュワホワイト
ピカソシリーズ
オランダのSchoneveld社作出。
くっきりとしたハート模様になるシルバーリーフがとても可愛い品種。
- ワインレッド
- 薄桃色(ぼかし系)
- ピュアホワイト
- ピンク
- ネオンフレーム
スーパーベラノ
オランダのSchoneveld社作出。早生で多花性種、花揃いも良いシリーズ。
シクラメンがかかりやすいボトリチス病にかかりにくい品種。
- クリームホワイト
- サーモンレッド
- ダークバイオレット
- ネオンピンク
- ライトウィズアイ
- ワインレッドフレーム
シクラメンのおすすめ人気品種
シクラメンではとても珍しい、世界が驚いたという上向きに咲く品種。
花弁が反り返らないのが特徴。開いた花はとても可愛い。
このシクラメンの名前はフランス語の天使という意味なので、贈り物にも良さそうですね。
シクラメンでは新しいブルー系のお花。
青みがかった江戸紫色の花が咲きます。
花弁がツンツンととがって王冠のような花形。珍しいブルー系。
SUNTORY FLOWERSから販売されており、紫系のシリーズ。
アロマブルーという品種は香りが良い。
フランス生まれのローズの香りがする薄いピンク色のロココ咲きの芳香系シクラメン。
香りもお花もとてもとてもゴージャスです。
とても爽やかな黄色のシクラメン。
ウエディングドレス・シリーズ
フリフリのベル咲きでとても華やか。優しいピンクカラーに癒されます。
ランジェリー ソバージュ
大輪のとても薄い桃色の花弁。心優しくなりそうな雰囲気の花。
チモ・シリーズ
花粉がでないので花持ちの良い八重咲き品種。花付きもよく株が花で覆われるほど。
花色のバリエーションも多いのも魅力。
[arve url=”https://youtu.be/zSdGEHHRhgQ” /]名前の由来が面白いのでご紹介しますね。
株ごとに個性があって、販売前に知り合いに見せたらあれもこれも欲しくなるという声が多かったそうです。
というわけで「あっちもこっちも」から「チモ」と名付けたそうです。(笑)
ローゼス・ピンク・バイカラー
チモシリーズの兄弟品種。花粉がでないので花持ちがとても良い。
中輪の万重咲きでとても華やか。
フェアリーという名前のように妖精のような雰囲気のお花。
基本は二重、半八重咲き。花弁が反り返る小輪のお花。
アロマという名前のとおり、甘く爽やかな香りがします。
とても珍しいブルー系のシクラメン。
シクラメンの名前の由来や別名
シクラメン(Cyclamen)は、ほとんどの原種のものが花が咲き終わったあと、結実すると花茎が螺旋状に巻きます。
シクラメンの語源は、その姿から、ギリシャ語で「螺旋」「円」を意味する「Kyklos」(キクロス)に由来しています。
キクロスとは英語で「Cycle」と同じ意味なんですって。なるほどね。
こんなに清楚な可愛いお花なのに、ヨーロッパでは「豚のパン」(Sowbread)と呼ばれていたそうなんです。
そこで、日本に来た当時の和名は「豚の饅頭」と名付けられました。
なんだか可愛くない名前ですね。
どうしてそんな名前がついたの?ってことで調べてみたところ、ヨーロッパの中南部では球根が豚の餌になっていたそうなんです。
それで「豚のパン」と呼ばれていたということでした。納得ですね。
その後、植物学者の牧野富太郎という方が、シクラメンの花を「かがり火」のように見えると「カガリビバナ」と名付けました。こっちの方が、すんなりと受け入れられます。
ドイツやフランスでは「アルプスのスミレ」と呼ばれているそうです。
シクラメンの品種のまとめ
シクラメンはとてもたくさんの園芸品種があります。
毎年、新しい品種も生まれています。
花粉がでないものなどもあるので、部屋の中でも安心して飾れますよ。
シクラメンの鉢植えは10月ごろから店頭に並び始めます。
でも、購入するのはちょっと待って。涼しくなってからにしたほうが育てやすいですよ。
お気に入りが見つかれば、ぜひ育ててみてくださいね。