カイガラムシの予防・防除の仕方!農薬で退治する場合の注意点は?

草木

カイガラムシという貝殻や綿毛のような害虫がいますよね。

種類によっては、成虫期はほとんど動かずに葉や枝の汁を吸います。

ほうっておくと、カイガラムシの排泄物によってすす病などの症状が出てしまいます。

そんなカイガラムシの予防方法や成虫の退治の仕方を紹介します!

カイガラムシがつきやすい植物・環境

カイガラムシ

カイガラムシがつきやすい植物は幅広いです。

  • 樹木・果樹
  • 観葉植物
  • 草花(特にラン類)
  • サボテン

これらの植物の害虫です。

日陰で風通しが悪い環境で多く発生します。

カイガラムシの予防・防除方法

カイガラムシの予防方法を紹介します。

環境を良くする

風で飛ぶタンポポの種

鉢植えなど動かせるものは、日当たり・風通しの良い場所に移して育てましょう。

それと、込み合った枝などを剪定をすることでも、風通しなどを良くすることができます。

カイガラムシが孵化する5~7月は特に気を付けましょう。

薬剤を使う

カイガラムシは、成虫になると薬剤が効きにくい種類もいます。

なので、カイガラムシが発生して成虫になる前に薬剤を使うと、効果的に予防ができます。

既に大量発生していたり、去年大量発生していた…
という場合は、薬剤で予防するのがいいかもしれません。

冬~4月頃までに予防・防除しておくといいと思います。

薬剤は、マシン油乳剤などがあります。
マシン油は、冬を越している成虫を窒息死させて防除することで、繁殖を予防できます。

一般家庭なら、カイガラムシエアゾールなどが手軽だと思います。
スプレータイプで逆さにしても散布でき、枝に浸透するので効果の持続性もあるようです。

予防では、持続性があるタイプの薬剤がいいですね。
また、産卵時期5~6月頃には、産卵抑制作用があるアプロード水和剤ポロポンVなどもいいかもしれません。

薬剤を使わなくても大丈夫な場合は、
肥料や栄養剤をあげて健康的に育て、見つけ次第退治しましょう。

 

カイガラムシ(成虫)の退治方法

カイガラムシは、成虫になると厄介です。
からだをロウなどで覆っているので薬剤が効きにくくなります。

定期的に葉裏や枝などを確認しましょう。

 アリが沢山ついていたり、すす病(黒くなる)になっていたら要注意です!

カイガラムシは一年を通しています。
5~7月に孵化し、夏以降に成虫になり冬を越します。

成虫のカイガラムシを退治する方法を紹介します。

無農薬で退治するには、

  • 高圧洗浄機を使う。
  • ブラシでこする。

という退治方法があります。

高圧清浄機は、安いもので1万円くらいです。
葉が固く太い樹木に向いている方法です。

固すぎないブラシやハケなどでこすり落とす方法は、手間がかかりますが効果的です。

落とすとそのまま死んでしまいますが、種類によってはメスの死体から幼虫が生まれてくることもあるようです。
なので、なるべく植物や地面の後始末を綺麗にやるのが良さそうです。

ちなみに、成虫には牛乳スプレーや酢などはあまり効果がないと思いますが、
酢や食品成分の殺虫スプレーなどを一度は試してみるのもいいと思います。

あまりにひどいときは農薬を使いましょう。

カイガラムシを退治するときの薬剤は、
予防と同じくマシン油乳剤やカイガラムシエアゾールなどがあります。

 

農薬でカイガラムシを予防・退治するときの注意点

農薬

農薬を使ってカイガラムシを退治するときの注意点を紹介します。

薬の効きめを弱めないようにしたり、植物に害が出ないようにしたり…などが大事です。

農薬を効果的に使う方法

せっかく農薬を使うなら、きちんと効いたほうがいいですよね。

薬の散布は、
風が弱く天気の良い日に行うのがベストです。

風が強いと薬が散りやすく、雨だと散布した薬が流されてしまいます。
水やりをして濡れているときの散布も避けましょう。

そうすると薬が効きやすくなります。

薬の散布は、期間をあけて何回か行うといいようです。
カイガラムシがいなくなったように見えても、しばらくは注意が必要です。

注意点

農薬の種類

住宅地では、石灰硫黄合剤など臭いの強い農薬は近所迷惑になります。

カイガラムシ用の薬でも、それぞれの商品で、使える植物が表示されています。
商品の表示を良く確認して選びましょう。

農薬の使い方

農薬の種類や近所迷惑にならないことを確認したら、
使用上の注意をよく読んで、皮膚や目、喉を守る服装で行いましょう。

散布するときは、風上から行ってください。

果樹など食用の植物には、収穫時期を避けて散布しましょう。

「薬害」

マシン油乳剤などの農薬を使うと植物に薬害が出ることもあります。

ですが、薬害が出にくいといわれている時期があります。
植物の休眠期に当たるです。

冬に予防・防除することで薬害が起きにくくなります。

また、冬は葉が茂っていないので、害虫や病気の発見・対策もしやすいです。

それから、マシン油乳剤を常緑樹・落葉樹に一度に散布するときは、
常緑樹に合わせた低い方の濃度で希釈して散布することも大事なようです。

余った液を同じところに散布しないことも大事です。

ちなみに、マシン油乳剤は高温時期に薬害を起こしやすいようですが、
夏用と冬用のマシン油乳剤があり、夏用は薬害が出にくい(効き目が緩やかな)ようです。

カイガラムシエアゾールは、夏でも薬害は出にくいようです。

「耐性」

何度も薬剤を続けて使っていると、害虫に耐性がついてしまうものもあるので注意しましょう。

 

まとめ

カイガラムシの予防は5月までに徹底しておくのが大事です。

時々樹木の下(葉裏)からも勢いよく水をかけたり、剪定をしたり。

また、カイガラムシが発生する植物の周囲(植物や雑草、置物など)も見直してみてください。

カイガラムシの予防・退治とともに良い環境づくりをすると、害虫などの発生が多少減るかもしれません。

なるべく無農薬を心掛けて、
本当に必要なときには農薬を適切に使いましょう。

日頃からカイガラムシなどの予防をきちんとして、大量発生しなくなるといいですね。