カランコエの花が咲かない理由は?咲かすための短日処理の方法

   カランコエの花が咲かないのは?

カランコエ ブロスフェルディアナ種 黄色

冬の花の少ない時期に咲いてくれるかわいいお花カランコエ。

お店で可愛い、綺麗だなっ!と思い買ってきたけど、
次の年には思うように咲いてくれなくて残念、なんてことないですか?

そうなんです、カランコエは短日植物なんです。
なので、短日処理をしないと、花の咲く時期が遅れたり、咲かなかったりするのです。

花が咲くのには、日の当たる時間が長くなったり、短くなったりすることで、
植物が出す特殊なホルモンに関係しています。

年内に咲かせようと思ったら、ちょっとした作業が必要になります。

では、どうすれば綺麗に咲かせられるのでしょう。

カランコエのお花の特徴を知っておこう

カランコエ イラスト

ベンケイソウ科・カランコエ属

カランコエは日当たりを好む短日性の多肉植物です。

ほとんどのカランコエはマダカスカルと東アフリカに分布し、
南アフリカ、エチオピア、インド、中国、ブラジル等にも少数ですが分布します。

多年草または低木状の多肉植物。品種は100種ほどあります。

草丈は10㎝ほどしかない匍匐性のものから、3mを超える高性種まであり、
葉色、花色、花の形も品種により様々です。

  • ブロスフェルディアナ種
    よく店先で見かけるのはこのお花。
    4弁で小さく長く伸びた花柄の先に多数つきます。
    花色は赤、オレンジ、ピンク、黄色などがある。
  • ウエンディ
    釣鐘状の花で、濃い赤紫色の花先に黄色の縁取りがあり、豪華な雰囲気。
    耐寒性はややあり、0℃以上で越冬できます。
    オランダの大学で作り出されたコンパクトで花付きが良い品種。
  • カランコエ・プミラ
    草丈20㎝くらい。這うように広がる。(名前のプミラは小さいの意味で、小さい品種)
    細かい毛が葉を覆い白く見え、触ると白い粉がつきます。
    「白銀の舞」(シロガネノマイ)との別名もあります。
    春先、茎頂に可愛い4弁のピンクの花を咲かせます。
    比較的寒さに強く、0℃以上あり、凍らなければ冬越しできる品種。

短日性とは?
一定の日照時間以下にならないと花芽がつかないもの。
自然の環境下では、昼の時間が12時間よりも短くなる秋から冬に花芽を作り、
翌年の2月ころに花を咲かせます。

日当たりに置いていたら良いの?
直射日光が当たりすぎると葉焼けします。
夏場は西日のあたらない半日陰の風通しの良いところに置きましょう。
ベランダで育てる場合は、輻射熱にも注意しましょう。

寒さにはどのくらい耐えられる?
耐寒性はあまりなく5度くらいです。
冬は日当たりの良い室内の窓際に置くのが良いですね。

水やりは毎日したほうがいいの?
過湿には弱いので土の表面が白くなり乾いたら水やりをしましょう。
過湿と低温は枯れる原因となります。
梅雨時期の水やりは特に控え気味にし、カビが出ないようにしましょう。

土はどんな土が最適?
水はけの良い土に植えます。
中〜小赤玉5:ピートモス2:川砂3の割合の土が理想的です。

 

カランコエの花が咲かない理由

カランコエ ピンク

カランコエは上手に管理すると、開花は秋から春までと長く咲きます。

  • 自然に任せて育てると、冬以降に咲きます。ただし、日当たりが悪いと咲かないこともあります。
  • 蕾が出来た後に10度以下になるような環境だと、蕾の動きが鈍くなり、
    春になって暖かくなるまで咲かないこともあります。
    5度くらいになると成長が止まります。
  • 冬は室内の暖かい日の当たるところに置いておけば、
    晩秋に出来た蕾は冬から咲き始めます。
  • 夜に人工照明に当たり続けると、花が咲きにくくなります
    蛍光灯などの光の当たらない場所で育てましょう。
  • 秋から花を咲かせたい時は、夏に短日処理をします。

 

カランコエを咲かすための短日処理方法

短日処理のイメージ ダンボール 

短日処理の方法とはどんな風にすると良いのでしょう?

7月〜8月ごろ、夕方の5時〜6時くらいから翌朝の7〜8時くらいまで、
ダンボールなどをかぶせて、計画的に日照時間を調節することで短日の状態を作ります。
段ボールに隙間がないようにしっかりと暗闇を作ってくださいね。
上から布をかぶせたりするのも良いですね。

この作業を蕾がつくまで30日〜40日毎日行います

日照時間を10時間にすることで年末にお花を見ることができます。

箱を外したら日当たりの良い窓際でしっかり日光に当てましょう。

カランコエは、1日の日の長さが短くなることで花芽を付ける短日植物です。
夜も照明が当たる場所に置いておくと、植物自身が日が長いと判断し、
花芽がつききにくなるんです。

それをうまく利用し、日を短く意図的に作ることで、
早く花が咲くようにする方法を、短日処理するといいます。

 

カランコエの開花中にすることは?

カランコエ 赤 八重咲き

めでたくお花が咲いたらしてあげたいこと。

  • 窓際でしっかり日光に当てましょう。
  • 土の表面が白く乾いてきたらお水をたっぷりあげましょう。
    乾燥を好み、過湿は嫌いますので、水のあげ過ぎは避けます。
  • 花や葉に水がかかると傷みやすいので、かからないようにしましょう。
  • 花がら摘みをマメにしましょう。咲き終わったら付け根から切り落とします。
  • 1000倍に薄めた液肥を月に1回あげましょう。

 

まとめ

窓辺に置く花のイメージ

カランコエの短日処理の方法、案外簡単ですね。

毎日、ダンボールをかぶせるだけで良いので、ひと月ほど蕾が出るまで気長にやってみましょう。
ひと月経ったから終わりではなく、蕾が出るまでは短日処理してくださいね。

蕾が出たら陽の当たる窓辺で育ててあげてください。
これで、年内にめでたくお花が咲くことでしょう。

カランコエは過湿を嫌うので水は控えめにしましょう。

冬の花のない時期に長い間咲き続けてくれる貴重なお花です。
大事に育ててお花をいっぱい咲かせてくださいね。