“カランコエ”には、花を楽しむ鉢花と、
葉を楽しむ多肉植物の2種類あるのをご存知ですか?
今回は花を楽しむ、
鉢花としての“カランコエ”の植替え方法と、
水やりの仕方を育てる環境別にご紹介します。
ポイントを押さえて、元気な株に育てましょう。
目次
鉢花“カランコエ”について
冬の時期、
店頭でひときわ目を引く鮮やかな色と
カラーバリエーションを持つ“カランコエ”がこの鉢花タイプですね。
特徴を簡単にまとめてみました。
- 出回り時期:秋~春
→良い株を買うなら晩秋~冬がオススメ - 原産地:主にマダガスカル,東アフリカ
→乾燥地帯 - 矮性種と高性種がある
→出回りのほとんどが矮性種(草丈10~20cm) - 花色が豊富
→赤,黄,白,オレンジ,ピンク,アプリコットetc. - 一重咲きと八重咲がある
多肉植物としての“カランコエ”について
鮮やかな花こそつけませんが、
種類が豊富で、育てやすいのが魅力です。
こちらも簡単に特徴をまとめてみました。
- 出回り時期:周年
→良い株を買うなら春~初秋がオススメ - 原産地:主にマダガスカル,東アフリカ
→乾燥地帯 - 夏型種
→春~秋にかけて成長し、冬は休眠する。
鉢花“カランコエ”の植替え時期とポイント
“カランコエ”は丈夫なので、
そんなに神経質にならなくても大丈夫です。
ただ、「真夏と冬」だけは極力控えましょう。
そでれも植物にとって適切な時期はあります。
オススメ順ご紹介していきます。
成長初期の春
花屋としての経験上、一番オススメできます。
これから成長期に入る寸前なので、
多少根を痛めてしまっても心配いらないからです。
<point>
・鉢を大きくしたくない時は、
根を半分切って元の鉢に新しい土で植える
・花が終わったら、株を半分の丈になるように
剪定することを忘れない
・冬以外は戸外で育てる場合、
オルトランをまいておくと害虫予防に
非常に効果的
※オルトランは全ての植物の害虫予防に
高い効果が期待でき、オススメです!
はじめて植替えをする方はぜひ春にしてみてください。
花が終わった6月頃
剪定も兼ねて行う方法で、お手入れが一度で済みます。
ただ、“カランコエ”は加湿が大嫌いなので、
梅雨時期のこの頃は若干のリスクがあることを忘れないでください。
<point>
・根をあまり崩さない
・株が半分の丈になるように剪定する
・冬以外は戸外で育てる場合、
春の植替え時と同様にオルトランをまいておくと
害虫予防になる
気候が安定してきた秋
冬の休眠前に、根詰りに気が付いた時に行う方法です。
この時期の“カランコエ”は休眠にむけて準備をしており、
成長はさほどしません。
成長をしないのに根を傷つけてしまうと
復活することができず、株も弱ってしまうので、
どうしてもでない限りは避けましょう。
<point>
・根には触らない
用土について
とにかく水はけが良ければ大丈夫です。
ただし、赤玉土のみを使用するのはオススメできません。
はじめは非常に水はけがいいのですが、
月日を重ねるうちに粘土質に変化していくのでやめましょう。
また、園芸用培養土のみを使用する方が多く見られますが
“カランコエ”にとっては少々保水性がある用土になります。
水の与え方に注意が必要なことを覚えておきましょう。
タイプ別のオススメ用土
初心者の方には、「多肉植物用の培養土」が簡単でおすすめ。
自分で配合したい方には、
・小粒赤玉土5:園芸用培養土3:鹿沼土2
・小粒赤玉土5:腐葉土2:ピートモス3
・小粒赤玉土5:ピートモス2:川砂利3
などがおすすめです。
失敗知らずの植替え方法
株にダメージを与えないため、
元気な株に育つ可能性がグンと上がります。
用意する物
一回り大きな鉢
鉢底ネットor軽石
※軽石はネットに入れておくと取り出すときに便利
新しい用土
割りばし
スコップ
植替え手順
- 植替え前は水やりを控えて乾燥させておく
- 新しい鉢に鉢底ネットor軽石を入れる
※軽石は鉢底が隠れる程度でOK
※根腐れしやすい場合は少し多めに入れておく - 古い鉢から株をぬく
※鉢を叩くとぬけやすくなる - 鉢の縁から土の表面までが2cmくらいになるように
調整しながら植え込む
※これをウォータースペースといい、
これを確保することで水やりの時に
あふれなくてすむ - 割りばしで株の周りをつついて、土内部に空間が
できないようにする - その後、土が少ないと感じたら足す
- 土の表面についている葉は腐る可能性が高いので
カットして完成!!
植替え後の管理方法
水
鉢底から出るまでたっぷりあげましょう。
次回からは控えめにしていきます。
植替え後は土が増えた分保水性も上がるからです。
控えめというのは、
量を控えるのではなく、回数を控えるということです。
置き場所
元気に育っているならば、
今までと同じ環境で育てるのが一番です。
もし具合が悪いならば、
まずは明るい日陰に数週間~1か月おいて
様子を見てください。
元気になってきたら、徐々に太陽に慣らしていくと
より元気な株に育ちますよ。
環境別 水やりの仕方
まずはいくつかポイントをご紹介します。
これを覚えておけば、
水やりの仕方が原因で枯れてしまう確率を大幅に下げられますよ。
<point>
- 水をあげる前に、かならず表土がサラサラと
乾いているかを確認する - 葉に水をかけない(ぐじゅぐじゅに溶けてしまいます)
- 具合が悪いと思ったら、まず水やりをストップ!
1か月断水して様子を見ましょう
成長期(春~秋)
通年室内で育てる場合は、「月に1~2回」。
戸外で育てる場合は、
・春,秋→週1回
・梅雨の長雨にはあてないように軒下で管理→週1回
・夏→毎日~2日に1回
天気によるため、目安としてご覧ください。
休眠期(冬)
“カランコエ”は寒さに弱いため、
冬は室内で育てることになります。
冬は断水するのが基本です。
しかし暖房などの影響で葉がしわしわになってしまったら、
霧吹きで直接葉に水を与えます。
1日たっても改善されない場合は、少量の水をやってください。
冬は成長ペースが非常に遅く、水を吸収する力も弱い時期です。
鉢底から出るほどではなく、
あくまでもごく少量を与えて下さいね。