近年見かけることの多くなったパキラは、
観葉植物として多くの人に親しまれています。
その個性的な姿や汎用性の高さからも人気の理由が窺えますね。
自宅などでパキラを栽培する人も多い中、
観葉植物を育てるにあたって必要となってくるのが植え替えです。
難しい・手間がかかるというイメージを持たれがちな植え替え作業ですが
ポイントを抑えることで、手軽で簡単に行うことができるんです。
今回はパキラの植え替えについて、こだわりたい方にも必見の
土の配合や初心者にもできる植え替え方法などをご紹介します!
目次
パキラについて
まずなぜ植え替えを行うかというと、
「根を生やすスペースの確保」と「土への栄養補給」
の2点が理由です。
鉢でパキラを育てている場合、成長が進むにつれて
鉢の中はパキラの根もどんどん広がっていきます。
しかし鉢の中ではスペースが限られてしまうため、次第に根は壁にぶつかり
鉢の中は根で込み合っていきます。
これを根詰まりと呼びます。
根詰まりは鉢植え栽培で最も注意すべき問題です。
根詰まりを起こした植物は、呼吸ができず
酸素不足におちいって枯れてしまいます。
また土も年月の経過により、蓄えられていた栄養がなくなり
次第に泥状へ変化していきます。
これらを防ぐため、定期的な剪定を必要としているんです。
植え替えを行うことにより、パキラには新鮮な酸素がたっぷりと送られ、
新しい栄養豊富な土にが得ることで健康で元気成長してくれるでしょう。
植え替えをしよう!
パキラは剪定や病害虫にも強く、耐陰性もあることから
室内栽培にうってつけの観葉植物でしょう。
しかし鉢栽培を行うからには、前述した通り
植え替えが必須となります。
是非元気なパキラを長く楽しむためにも
植え替えを行いましょう。
植え替えの時期
まずは植え替えのサインから説明していきます。
パキラの植え替えサインは以下の通りなので
今のパキラの状態と良く見比べて判断してください。
- 株が大きく生長して鉢が小さくなり、
見た目のバランスが悪くなっている - 葉の色やはりが失われ元気がない
- 鉢底の穴から根が見える・出ている
- 水やりの際、土への吸収が悪い
- 購入後、2年以上経過している
パキラの植え替えは最低気温が15℃以上の
5~7月頃がいいでしょう。
出来れば5月、6月あたりが一番よく、
遅くとも9月までにま植え替えを行いましょう。
パキラは耐熱性はありますが、耐寒性は低く
気温が下がるにつれて生長も弱まる傾向にあります。
秋が深まってから植え替えると、
ダメージが回復しないまま冬を迎えてしまい弱って枯れることも。
上記の植え替えサインを確認したら、
時期を待って植え替えるようにしましょう
準備するもの
- 鉢に植えられているパキラ
- 今よりも一回り大きな鉢
- 消毒済みはさみ
- 新しい土
パキラの植え替えには新しい土は必須ですが、
パキラを初めて植え替える方は観葉植物用培養土がお勧めです。
大抵の園芸店やホームセンターにも置いているので
手に入りやすく、そのまま使用できるので手軽に植え替えを行うことができます。
土からこだわりたい方は、自作の土を使用するのもいいでしょう。
配合は 赤玉土小粒7:ピートモス3や 赤玉土小粒7:ピートモス2:軽石など
ピートモスを使用して水はけのよい土にすると生長しやすくなります。
植え替えの手順
準備が終わったら早速植え替えを始めましょう。
気温や湿度が安定した晴れた日の午前中に作業することをお勧めします。
植え替えは少なからず直物にストレスを与えるので、
環境を整えてから作業に入りましょう。
- 2~3日水やりを控えて土を乾燥させる
- 新しい鉢に土を1/3ほどまで入れる
- 古い鉢からパキラを丁寧に引き抜く
- パキラの根についた土を手でやさしく
揉んでほぐしながら1/3程度落とす - 黒ずんでいる腐った根や傷んだ根はハサミで切る
- 新しい鉢の中心にパキラを置く
- 鉢の縁から下2~3cmのところまで土を入れる
- 土の表面を割りばしでつつき、根の隙間まで土をなじませる
- 鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをする
植え替えで注意するポイント
- 植え替えが終わったパキラは、根に負担がかかって弱っています。
すぐに元あった明るい場所には戻さず、
レースカーテン越しの窓辺などやわらかな
日差しの入る場所で管理しましょう。 - 1週間以上たち、幹をゆすってもぐらつかなくなったら、
新しい根が生えている証拠です。
そこから1週間ごとに光の量を増やすようにしながら、
元の場所へ戻していきます。 - 植え替えに使う鉢は一回り大きい鉢にしてください。
大きい鉢に植え替えれば次の植え替えまでの
時間が長くなると思われますが、実はそれはダメなんです。
何故かと言うと、あまり大きすぎる鉢にすると土の量が多くなりますね、
すると水やりをした後の保水量も多くなります。
- しかしパキラはそれだけの水分を吸い上げるだけの根が無いので
鉢内に水分が残り土が過湿状態になります。
長い間過湿状態が続くと根腐れを起こしてしまいます。
その為、鉢は一回り大きいサイズに植え替えましょう - 強い日光、風には当たらないように、明るい日陰に置きましょう。
根付くまで吸水が出来ません。土が乾いてから水やりをします。
根から給水できないので葉水をしましょう。
根付いて元気になるまで、肥料も与えません。
調子が出てくるまで場所移動はしない。
1週間ほどはこの管理で行きましょう。
- 植え替えで弱っているのだから栄養補給してあげなくては、
とつい肥料を与えたくなってしまいますが、少し待ってくださいね。
土の中で肥料の濃度が高くなりすぎると、
根の水分が奪われる肥料焼けという現象が起きて根が萎れてしまいます。
栄養がありすぎると、かえって根の負担になってしまうのですよ。
さらに植え替え直後はとりわけ根が弱っています。
パキラの植え替えをした後は、最低2週間は肥料を与えないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
パキラは生長が早い為、定期的な植え替えが必要ですが、
特別な道具も必要ないので、きちんと環境を整えてあげれば
あっという間に作業も完了します。
丁寧に作業することで、植え替え後の経過もよく、
のびのびと根を伸ばし再び大きく生長してくれるでしょう!