バラは病気にかかりやすいので手が出せないという方もいらっしゃることと思います。
私も、初めてバラを植える時には随分と悩みました。
病気に強いバラを選んだり、初心者向けのバラというのを探したり・・・。
バラの病気を上手に対処する方法を知っておけば、バラを育てるのも気持ちが楽になりますね。
では、バラの病気と対策をまとめましたので参考にしてくださいね。
目次
バラの病気の症状と対策
バラの病気で一番よく耳にするのは、「黒星病」ではないでしょうか。
あと、「うどんこ病」や「根頭がん腫病」、「べと病」などにかかりやすいです。
黒星病
症状
葉に黒い斑点が現れ、病気が進むと葉が黄色くなって葉が落ちます。
発病すると、あっという間に葉がなくなります。
多発すると、枝や葉柄にも発生し枯れてしまいます。
発病時期
6月から9月ごろ。雨の多いときに多発する。
ただし、前年から病気が多発した場合は4月ごろから病気が発生します。
対策
黒星病は一度発生すると、あっという間に広がります。早めの対策が肝心です。
- 発生初期
病気にかかった葉を全て摘み取り処分する。
薬剤を3日おきに3〜4回散布する。(病気が治ったら薬剤散布は終了) - 病気が広がってしまった場合
枯れ枝を切り取る。
病気に罹って落ちた葉を綺麗に片付け、軽く切り戻しを行います。
新芽が出たら、病気を発生させないように予防的に薬剤散布をします。
使用薬剤
予防には
ダニコール1000の1000倍液を散布。使用は6回以内に。
オーサイド水和剤80の800倍液を散布。使用は8回以内に。
ベンレート水和剤、トップジンMゾルなどを使用する。
発生後には
GFオルトランCをスプレーする。噴射した液が均一に付着するように約30㎝ほど離し数回断続して噴射。
STサプロール乳剤を1000倍に薄めて散布。使用は5回以内に。
うどんこ病
症状
新芽や蕾が粉を吹いたようになる。
病状が進むと、葉が縮れたり白くなったりする。
発病時期
4月から6月、9月から10月ごろ。
湿度が高いと発生しやすくなります。
チッ素肥料が多くカリ成分が少ない時に発生しやすくなる。
対策
黒点病と同じく、一度発生するとわっと広がるが、発病初期に対策をすれば被害を抑えることができる。
夕方に水やりをしないようにする。
- 発生初期
発病した葉や枝先を全て摘み取ります
薬剤を3日おきに3〜4回続けて行う。(病気が治ったら薬剤散布は終了) - 病気が全体に広がってしまった場合
全ての葉を摘み取って、薬剤を散布する
湿度が高いと発生しやすいので、混み合った枝などを切り取る
使用薬剤
予防には
ダニコール1000の1000倍液を散布する。使用は6回以内に。
ベンレート水和剤、トリフミン水和剤などを使用する。
発生後は
初期にはエアゾールタイプのGFオルトランCを噴射する。
サルバトーレME液剤の3000倍液を散布。使用は7回以内に。
根頭がん腫病
症状
根や株元がコブ状に膨れる。
コブができたからといっても枯れてしまうことは少ない。(新苗などは枯れることもある)
発病時期
決まった時期はない。
対策
コブが大きくなってきたらナイフなどで削り取った部分に、ヒトマイシンSなどの殺菌剤を塗っておく。
コブがあっても枯れることは稀なので、コブを取りながら育てる。
使用薬剤
特になし
べと病
症状
新芽や若葉が紫褐色になり、溶けるように落葉する。
発病すると、あっという間に広がり、枝も枯れてしまいます。
発病時期
4月から6月、9月から11月ごろ。
気温が低く、湿度が高い状態の時に発生する。
対策
べと病が発生すると、勢いよく周囲に広がり落葉し、そのまま放置すると枝も枯れてしまいます。
早めに対策をとりましょう。
日当たりや風通しが悪いと発病しやすいので、葉や枝が混み合わないように剪定する。
水やりの時も葉に水をかけないようにする。
- 発生初期
病気になった葉は全て取り除き、病気が広がらないように落ちた葉も全て処分する。
薬剤を3日おきに3〜4回続けて行う。(病気が治ったら薬剤散布は終了) - 病気が広がってしまった場合
病気に罹った部分は全て切り戻し、蒸れやすい小枝なども取り除く。
新芽が伸びてきたら、病気の予防のために薬剤散布をする。
使用薬剤
予防には
オーサイド水和剤、ダニコール1000などを使用。
発生後は
サンケイエムダイファー水和剤を400〜650倍に薄めた液を散布。使用は8回以内に。
バラの葉が枯れるのを防ぐ予防法と原因
バラの葉が枯れる黄色くなって落ちる原因
原因:何らかの病気に罹った時。
黒点病、うどんこ病、べと病の対策(上記参照)をとりましょう。
原因:水不足、水のやり過ぎなどで根が傷んだ。
鉢植えの場合は、真夏には水切れ、過湿に注意するとともに、根が痛む原因となる根詰まりが起こっていないかも注意しましょう。
夏の水やりは早朝に行い、やむおえず日中気温が上昇しているとき水やりをする場合は、中途半端に水やりをすると鉢の中で水が熱湯状態になり根を傷めます。
鉢底から水がたっぷりと流れ出るまでしっかり与えましょう。
原因:真夏の高温多湿の環境
バラも人間同様に「夏バテ」になり新しい根が出なくなったりします。
そうなると、株が弱って葉が落ちるということに繋がります。
バラの病気対策のまとめ
バラの病気対策は早めにが肝心です。
- 病気の予防対策をしましょう。
冬に石灰硫黄合剤を散布するなどで病原菌を殺菌するのも効果的です。 - バラの株の周りは綺麗にしておきましょう。
剪定した枝、落ち葉などは取り除き病原菌が繁殖しにくい環境を作ることも大切です。 - 水はけの良い環境を作りましょう。
水はけが悪くジメジメした場所は病気が発生しやすくなります。 - 日当たりと風通しを良くしましょう。
病害虫の発生を抑えることができます。 - 枝や葉を傷つけないようにしましょう。
病気の原因菌は、枝や葉、根の傷口から侵入します。
太い枝を切った後には、癒合剤を塗ったりして保護しましょう。
バラの病気は思ったほど多くはありません。
病気の原因となることを知って、予防や対策をすることで元気にバラを咲かせることができますね。
また、病気になりにくい品種を選ぶというのも良いかもしれません。