儚い佇まいに、透き通るような色彩を持つ睡蓮。
フランスの印象派画家である、クロード・モネは、
自宅の庭園の池に咲く睡蓮を描いた作品を200点以上も残しています。
それらは「睡蓮シリーズ」として、
モネが亡くなって100年近くたった今なお、
世界中の人を魅了し続けています。
そんな睡蓮の持つ魅力を愛してやまない人は多くいることでしょう。
しかし、睡蓮を直に見る機会はあまりありません。
そこで、睡蓮の開花時期や見頃、
更に睡蓮の見れる名所をまとめてご紹介します!
目次
睡蓮の開花時期っていつなの?見頃は?
実は睡蓮の開花時期は知らないという人も多いのでは
ないでしょうか?
睡蓮は品種によって違いがあるものの、
多くは早くて4月下旬に咲き始めます。
5月中旬にはまとまって開花が始まり、
5月の下旬には見頃を迎えます。
見頃は5月下旬~7月中旬まで続き、
最盛期は7月上旬になります。
睡蓮は開花から3~5日程度ですが、
次から次へと開花する為、その都度新しい花を見ることができます。
また、睡蓮は午後には花が閉じてしまうため、
午前中の鑑賞が望ましいでしょう。
最盛期には、どこも人で溢れかえるので
早朝もしくは、午後少し手前だと、ゆっくり睡蓮鑑賞に浸れます。
14時を回ると大方の花は閉じてしまい、
開いているのは極々少数となってしまうので
注意が必要です。
睡蓮はどこで見れるの?
近年、メディアでも多く取り上げあげられるようになった睡蓮。
しかし、水の上に咲くという特殊な性質から、
なかなか間近でみることはできません。
そこで睡蓮の日本の名所4選と、睡蓮好きにお勧めの名所を
ご紹介します。
本家公認!「モネの庭」
北川村「モネの庭」マルモッタンは、
フランスにある実際の”モネの庭”を高知の広大な地に再現された、
もう一つの”モネの庭”です。
また、フランス学士院の権威であるアルノー・ドートリヴに
”モネの庭”の名称を送られるなど、本家・フランスから、
公認された程の忠実ぶり。
睡蓮の生育にも、農薬などは最小限に抑え、
人力で害虫などから草花を守る姿勢は、
その景観に色濃く表れていると言えるでしょう。
見どころは?注目するべきはここ!
そもそも、”モネの庭”を題材にしていることから、
モネの描いた「睡蓮シリーズ」に登場する風景が、
園内のそここで目の当たりにすることができます。
作品名:「睡蓮の池・緑のハーモニー」
で登場する、グリーンの小さな橋が、
まるで絵から出てきたかのような情景を創り出しています。
また、「睡蓮シリーズ」の複製と共に、
睡蓮を鑑賞できるなど、誰もが一度は目にしたことのある世界観に
圧倒されること間違いありません。
更に園内では手作り工房での焼きたてのパンや
アイスクリームなどを食べることができ、
まるで本当にフランスに来てしまったかのような
穏やかな雰囲気のなかで睡蓮を楽しむことができます。
北川村のアクセスなど
- 住所:高知県安芸郡北川村野友甲1100番地
- 電話番号:0887-32-1233
- 入園時間:10:00~17:00(7・8月は9:00~16:00)
- 休園日:毎週火曜日(その他年末年始などHPカレンダー参照)
- 入園料:大人・700円/小人・300円
- 土佐くろしお鉄道阿佐線「奈半利」よりバスで北川村行き「モネの庭」下車徒歩5分
- 北川村「モネの庭」マルモッタン公式HPはこちら
「モネの池」とは?必ず行きたいのはここ!
岐阜県関市に名前のない池があります。
通称”モネの池”
根道神社に隣接したこのモネの池は、
メディアで紹介されたことを皮切りに、SNSなどで拡散され、
一気に有名になりました。
それまでなんの注目も浴びていなかったモネの池は、
今では睡蓮の季節になると人がごった返すほどの
名所となっています。
行く前にここは知っておきたい!
まず注目したいのは、水の透明度!
山からの湧水である池の水は、養分がなく微生物が育たない為に、
透明度が高いのだそう。
青く透き通り、池で泳ぐ鯉でさえもくっきりと映します。
また、この鯉も色彩豊かで、
睡蓮とのグラデーションの美しさから、
動く絵画と評されるほど。
天候によって池の色彩が大きく変わる為、
足を運ぶたびに様々な顔を見せてくれるでしょう。
モネの池のアクセスなど
- 住所: 岐阜県関市板取448番地(根道神社の住所)
- 東海環状自動車道「美濃IC」より40分
- 観覧料などはありません
和の趣を感じながら睡蓮を鑑賞しよう!
モネの庭・池と洋のイメージから一転、
次にご紹介するのは、勧修寺という京都に位置するお寺。
前述したモネの庭や池ほど知名度は高くなく、
最盛期にも、比較的空いているため
ゆっくり鑑賞するには向いているでしょう。
また、お寺自体も醍醐天皇が名づけ親ということなど、
歴史ある建物なので、お寺好きにはたまりませんね。
勧修寺の見どころはここ!
お寺の敷地内にある氷室池は
約6000平方もある大きな池で、
水面を覆うように咲き誇る睡蓮はまさに見もの。
ピンクと白の睡蓮に交じって、
6月ごろには花菖蒲が咲くなど、
花木のコラボレーションを見ることができます。
色とりどりの花が境内に咲き誇る様子と、
お寺の歴史を思わせる風貌は圧巻の一言でしょう。
氷室池を中心とした池泉回遊式庭園は、
日本を代表する庭園で、和の魅力に囲まれながらの
睡蓮鑑賞はここを置いて他はありません。
勧修寺のアクセスなど
- 住所:京都市山科区勧修寺仁王堂町
- 電話番号:075-571-0048
- 拝観時間:9:00~16:00
- 拝観料:大人・400円/小人200円
- 東西線「小野」下車徒歩10分
- JR「山科」よりバス大宅行き「勧修寺」下車徒歩3分
睡蓮の名所と言えば「みずの森」
睡蓮と聞いて外せないのが
水生植物園みずの森です。
睡蓮だけではなく、
名の通り、水生植物を中心に生育している植物園です。
四季折々の花が楽しめる上、睡蓮の種類も様々。
撮影スポットも多く、最盛期になると、
三脚を持った観光客で賑わいます。
お勧めの撮影スポットと見どころ
入園して初めのほうに、睡蓮は位置しています。
みずの森にある睡蓮は、ピンク色だけでなく、
青や白といった数多くの色彩で溢れています。
また、フラワーバスケットと水生植物を
組み合わせた、ウォーターガーデンは、
まるでフェスティバルが開催されているかのような
華やかさを感じさせます。
それぞれの花木達を、近距離で鑑賞できることから、
普段目にする機会の少ない
水生植物たちとの触れ合いには、
みずの森はうってつけと言えるでしょう。
園内にはレストランも併設されており、
一日をゆっくりとした時間の流れに身を置けるのも
魅力の一つです。
みずの森のアクセスなど
- 住所:滋賀県草津市下物町1091番地
- 電話番号:077-568-2332
- 入園時間:9:00~17:00(7・8月7:00~17:00/11~2月9:30~16:00)
- 入園料:大人・300円/高大学生・250円/小中学生150円
- 休園日:毎週月曜日
- JR「草津駅」より近江鉄道バス琵琶湖博物館行き「みずの森」下車徒歩5分
- 名神高速道路「栗東I.C」「瀬田西I.C」「草津田上I.C」より30分
- 水生植物園みずの森公式HPはこちら
~おまけ~本家、モネの愛した睡蓮!
フランス・パリ郊外に位置するジヴェルニーには、
モネが自宅兼アトリエとして造園した
実際のモネの庭が存在します。
建物自体も健在で、アトリエとして使われていた部屋も見れるうえ、
絵画を描くにあたって実際にモネがその目で見ていた
庭や池たちも当時の姿を維持されています。
フランスでの睡蓮鑑賞なんて、オシャレでいいですね。
是非機会があれば立ち寄ってほしい睡蓮の鑑賞のスポットです。
モネの庭のアクセスなど
- 住所:84 Rue Claude Monet, 27620 Giverny
- 開園日:3/24~11/1(11/2~3/23冬期間は休業)
- 開園時間:9:30~18:00
まとめ
いかがでしたでしょうか?
国内には多くの睡蓮が見れるスポットがありますが、
今回はその中でも屈指の名所を紹介しました。
睡蓮は一つ一つの開花期間が短く、
それ故に人を魅了しているのでしょう。
場所や環境によって、様々な表情を見せてくれる睡蓮に、
心ゆくまで癒されてみては如何でしょうか?