花期が長いことで有名なマリーゴールドですが、植えっぱなしでは花が咲かなくなったり病気にかかって枯れてしまったり様々なトラブルが起こってしまいます。
一番きれいな状態で花を咲かせるために必要なお手入れ、
それが切り戻しをはじめとする剪定です。
・ボリュームがあり、元気な株にするため
・風通しを良くするため
・2回目の花を咲かせるため
欠かせない摘芯や、最適な切り戻しの場所と時期を詳しく解説していきます。
目次
マリーゴールドの手入れ:摘心
生長が早いマリーゴールドは放っておくと伸び放題、モサモサした印象になってしまいます。
また見た目だけではなく「葉っぱばかりが茂って花が咲かない」ということにもつながるので注意が必要です。
摘心(ピンチ)の方法
ボリュームがあって元気な花を咲かせてもらうために大切なお手入れ、それを摘心(ピンチ)といいます。
摘心とは、生長初期に新芽を摘み取ることです。
摘心をすると茎がその先に延びていかないので高さを抑えることができます。
また摘心をした場所から2方向へ新芽が出てくるのでボリュームがあって、つぼみがたくさんつくという嬉しい効果もあります。
やり方は新芽をつまんで、2節下の葉の少し上、または脇芽(新芽)の少し上で切り取るだけ。
全体のバランスを見ながら摘心してくださいね。
摘心の最適な時期
摘心を行うのは生長初期です。
マリーゴールドが
・草丈が7~8㎝
・葉が10枚程度
になったら摘心の時期が来たといえます。
頂点から2節下(上から2段目の葉の上)で新芽をつまんでいきましょう。
マリーゴールドの手入れ:間引き
マリーゴールドは日光が大好きで暑さも得意ですが、過湿は苦手です。
地植えなら、植え付け後の水やりだけで大丈夫と言われているほど。
(もちろん雨が極端に少ないときや、しおれてきたときにはしっかり水を与えてくださいね)
マリーゴールドの葉はギザギザとした細い葉がたくさん茂るので、どうしても風通しが悪くなりがちです。
そのままにしていると株が蒸れ衰弱したり葉が枯れたり、最悪の場合カビが発生して腐ってしまいます。
茎と葉の間引きの方法
風通しを良くするために必要なのは茎の本数を減らすこと、そして無駄な葉を取りのぞくことです。
失敗しない間引きの方法は株の中心へ向かって伸びている茎や葉から取り除くこと。
こうすることで場所によって茎の混みあいが違うということが起こらず、また見た目のバランスも崩れません。
間引きの目安ですが2か所を確認することで簡単に判断できますよ。
まず、マリーゴールドの株を真上から見てみましょう。
・株の根元が見えていますか?
・重なっている葉、交差している茎はありませんか?
少なくなりすぎたかな?と思うくらいでも大丈夫です。
マリーゴールドは快適な環境になればグングン生長してくれる元気な花です。
蒸れて弱るくらいなら思い切って風通しを良くしてあげましょう。
次に株を横から見てみましょう。
・土の表面に日光が当たっていますか?
・株の向こう側が見え隠れしていますか?
日光が土の表面まで届いているということは葉や茎が重なり合っていないという証拠ですし、株の反対側が全く見えていなかったら葉が込み合っているということになります。
レースカーテン越しに向こう側が見えるくらいを目安にしてくださいね。
間引きの最適な時期
間引きに一番いい時期……それはずばり『気づいたとき』。
なんだか最近葉がモサモサしてきたな、株が横にばかり広がってるなと思ったらすぐにお手入れしましょう。
積極的に間引くことが肝心です。
実は風通しが悪いことがマリーゴールドにとって一番の悪害と言っても過言ではありません。
風通しが悪い
↓
蒸れる
↓
株が弱る
↓
病気の原因となる菌が喜ぶ環境
↓
カビが生えて腐る・害虫に食べられる
花が咲かない、立ち枯れるといったすべての原因が過湿から始まると覚えておけばマリーゴールドの栽培は成功したも同然ですよ。
マリーゴールドの花が咲かない、枯れる原因については、
下記で詳しく紹介しているのでどうぞ。
⇒ マリーゴールドの花が咲かない!考えられる7つの原因と対策!
⇒ マリーゴールドが枯れる原因まとめ!枯らさないための対策とは
2回目の花を咲かせる切り戻し剪定
先ほどもお伝えしたようにマリーゴールドはじめじめとした、日本の夏が苦手です。
暑い日が続き、生長が止まったりつぼみが一回り小さくなったら株が弱り始めているサインです。
弱っていると「肥料が足りないのかな?」と思いがちですが、生長が鈍くなっているときは根も疲れているので追肥は逆効果になるのでやめましょう。
切り戻し剪定の方法
過酷な夏を乗り切るために必要なお手入れは、切り戻しという剪定になります。
その名のとおり、切って株を小さな状態に戻すことです。
思い切って元の高さの半分くらいまで切るのがポイント。
小さな苗などで刈り込むのが心配なら、葉っぱが6~7枚程度残るようにすれば大丈夫です。
ただし2/3以上切ってしまうと、今度は小さくなりすぎて光合成ができなくなり枯れてしまうことがあります。
この場合は茎や葉の間引きを多くすることで、対処します。
切る位置は葉っぱの根元、新芽が出てくる場所の少し上(1~2㎜くらいの位置)がベストです。
切り戻し剪定の最適な時期
切り戻しの最適な時期は年に2回あります。
1度目は夏が始まる前、梅雨が明けた7月~8月ごろ、2回目は暑さが和らぐ9月ごろです。
生長が良くて、大きくなりすぎている場合は本格的な暑さが始まる前に切り戻してあげましょう。
大切なのは、真夏のぐったりしている時に切らないこと。
本やサイトによっては真夏の切り戻しをすすめるものもありますが、ぐったりしてからではかなり負担になります。
すでに株が疲れ切ってしおれている場合は、まずは間引きで風通しを確保してあげましょう。
少しシャンとしてきたら、まずは1/3程度から刈り込みます。
様子を見ながら2,3回に分けて切り戻せば枯れる心配がぐっと減りますよ。
こんな場合は花芽(つぼみ)摘みを
摘心に似たお手入れに花芽(つぼみ)を摘み取るというお手入れがあります。
これは苗が小さいうちにつぼみがついてしまったときや、暑さや蒸れ、病気などで弱っているときにつぼみが付いた場合に行ったほうがいいものになります。
どんな花もそうですが、花を咲かせるというのはとてもたくさんの栄養(エネルギー)を消費します。
小さい苗や弱った株は、花を咲かせた後に枯れてしまうこともありますので注意が必要です。
花芽摘みの最適な時期
いつ、という時期はありませんが草丈が10㎝未満の苗や株が疲れているときは、つぼみを摘み取ることで栄養を全体に回せるので観察しながら行うとよいでしょう。
特に高温多湿が続く時期などは、つぼみの数を減らすという意味で摘み取ると株の疲労防止にもつながるのでおすすめです。
株が弱ると病気にもかかりやすくなりますし、疲労回復が遅れると切り戻しをしても10月の花が小さくなることもありますので、あなたのマリーゴールドの様子を見ながら必要ならばつぼみの摘み取りも検討してみてくださいね。
マリーゴールドお手入れスケジュール
マリーゴールドの切り戻しや摘心の時期をまとめてみました。
【4~5月】
種まき、生育
【6月~7月】
摘心
草丈:7~8㎝ 大葉枚数:10枚程度
茎と葉の間引き
内側に向かっているものから。葉が重なり合わない程度まで
(大きく育っている場合は)切り戻し
一番花が咲き終わったころに切り戻します。
【8月~9月】
様子を見ながら適宜茎と葉の間引き
初夏に切り戻しをしていない株の切り戻し
半分程度までOK
【10月~】
秋の2番花
適切なお手入れで、あなたのマリーゴールドがたくさんの花を咲かせてくれますように!
マリーゴールドの増やし方については、
下記記事で紹介しています。