百日紅は矮性のものから高木まで様々な草丈の品種があります。
お気に入りの百日紅を上手に育てて花をたくさん咲かせたいですね。
百日紅は挿し木で増やすこともできますよ。
では、詳しく見てみましょう。
目次
百日紅の育て方
百日紅は肥沃で日当たりと水はけの良い環境を好みます。
苗の植え付けは3〜4月の春か9〜10月の秋に行います。
5月以降に購入したものでも、花がまだ咲いていなければ植え付け、植え替えが出来ます。
庭に植える場合は、一度植えてしまうと簡単に移動できないのでよく検討してから植えましょう。
鉢植え、庭植えでの育て方のまとめ
鉢植え
- 苗の購入
鉢植え向きの1〜2年生の6号のポット苗が、5月頃から店先などで入手出来ます。
購入したら一回り大きい8号鉢に植え替えましょう。 - 植え付けの用土
赤玉土大玉6:ピートモス2:鹿沼土2の割合の土を用意しましょう。 - 肥料
5〜6月と8月中旬から9月に油かすなどの有機肥料を施しましょう。 - 水やり
10月から3月頃は土の表面が乾いたらたっぷりとあげましょう。
4月〜6月頃は2〜3日に一回くらいの間隔でたっぷり。
6月中旬〜9月頃までは、1日朝夕、2回の水やりを。 - 植え替え
9月〜10月に2年に一度くらいの割合で植え替えをしましょう。
庭植え
- 庭への植えつけ方法
根巻き苗などを購入したら、日当たりと風通しの良い場所を選んで植え付けます。
根鉢の直径よりも一回り大きめに穴を掘り、苗を植え付けます。
腐葉土と堆肥を混ぜた土を穴に埋め戻します。
しっかり水やりをします。 - 肥料
5〜6月と8月中旬から9月に油かすなどの有機肥料を、
2〜3月中旬ごろに緩効性化学肥料(N:P:K=10:10:10)の寒肥を与えます。 - 水やり
根付くまでは水やりをしましょう。
夏に日照りが続いたときには水やりをしましょう。
百日紅の挿し木の時期
挿し木は簡単にたくさん増やすことができるので、
剪定したひこばえや剪定枝を使ってチャレンジしてみましょう。
挿し木のできる時期
- 3月〜4月
- 7月〜8月中旬
百日紅の挿し木の方法
春には剪定枝を使った休眠挿しができます。
挿し穂にする枝は古枝よりも前年の枝が活着が良いので、古い枝は使わないようにしましょう。
- 20㎝ほどの挿し穂を作ります。
- よく水揚げします。
- 小粒の赤玉土に1/2〜2/3程度さします。(鉢底には赤玉土の中玉を敷きます)
- 発根するまで乾かないように水やりをします。
百日紅の挿し穂の作り方
枝の切り方
- 芽が出る一節は最低限必要です。20㎝くらいの枝を用意します。
切り口の処理
- 枝をハサミで切ると形成層が潰れてしまい根が出にくくなります。
- ナイフやカミソリなどを使い、樹皮を削ぐように切りくさび形にすると発根率がよくなります。
水揚げ
- 乾燥しないように用意した挿し穂は水につけます。
- 発根促進剤を使うと更に発根率が高くなりますので、使用するのも良いでしょう。
百日紅の挿し木をするために知っておきたいこと
温度
- 土の温度が20〜25度がベストです。
- 25度以上になると発根率が落ちますので注意しましょう。
- 30度以上になると、病原菌が活発に活動するのでよくありません。
湿度
- 90%が適湿。
- 挿し穂を密にさすことで湿度を保つことができます。
- 密閉さしをする。
※密閉さしの注意点としては、温度が上がりすぎて、蒸れて腐れたりすることがあるので、ビニールに穴を開けたりして通気もさせる。
通気性
- 湿度を高くしなくてはならないのは地上部です。
- 地下部(土の部分)は発根をするために空気が必要となり、通気性をよくしないといけません。
- 駄温鉢の縁に挿すのは通気性が良いためです。
素焼き鉢は乾燥しすぎるので挿し木には不向きです。
水分
- 挿し穂はしっかり水揚げし、挿し穂が乾かないように水やりすることが肝心です。
- 根が出始めたら、根腐れを防ぐために少し水やりを控えます。
光線
- 根が出るまではとても乾燥しやすいので、明るい日陰で管理します。
- 発根したら、徐々に日当たりへと移動させます。
用土
- 通気性と保水性、水はけの良い土に挿しましょう。
- 保水性のある小粒の赤玉土や、通気性のある小粒の鹿沼土などが良い。
- 挿し穂の切り口から病気が入り込まないように清潔な土を選びます。
挿し木用の用土を使うのが手軽で安心です。
容器
- 挿し穂に酸素が十分に供給されるように平鉢、育苗箱など浅いものが良い。
百日紅の育て方、挿し木のまとめ
百日紅はコンパクトな矮性の品種から7mほどにまで成長する高木など、種類がたくさんあります。
コンパクトに育てるなら、最も小さな品種では樹高30㎝ほどのチカソーという可愛いものがありますよ。
挿し木は比較的簡単に増やすことができるので、初心者の方でもチャレンジする価値はあると思います。
また、取り木や接木でも増やすことができますし、種からも育てることが可能です。
種は採取したら、冷蔵庫などで保管しておき、春に蒔くことができますよ。
百日紅は花期も長く楽しめますし、和風、洋風のお庭にもどちらにも合い、
病気にも強いので育てやすいおすすめの樹木です。