別名、元日草とも呼ばれる福寿草。
2月~4月・早春に咲き、縁起の良い花だといわれています。
福寿草は、縁起がいいといわれる反面、
毒があるという危険な面もあります。
毒があると分かると、どのくらい強い毒なのか…など心配になりますよね。
似た山菜との誤食にも気を付けなければいけません。
福寿草の毒性や見た目が似ている山菜を調査しました。
目次
福寿草の毒性を調査
福寿草を触っても害はでませんが、体内に入ると毒になります。
福寿草の根は強心薬などとして漢方薬で使われますが、
漢方薬は長年の研究などから適切な量と適切な組み合わせで作られています。
なので、薬になるから…と自分で福寿草を摘んで摂取してはいけません!
毒がある部位や致死量・症状などはどうなのか…。
さっそく、福寿草の毒性について見ていきましょう
毒のある部位
福寿草の毒は、
全草(茎・葉・花・根)にあります。
特に根・茎に強い毒があるようです。
アドニンという成分が関係しているといわれています。
なので、福寿草はどの部分も口にしないでください。
致死量
福寿草の致死量は…
「0.7mg/kg」。
- 3kgの猫→2.1mg
- 10kgの小型犬→7mg
- 20kgの中型犬→14mg
- 30kgの大型犬→21mg
50kgの成人なら35mg、
69kgの成人でも48.3mgで致死量に至ります
症状
福寿草を摂取した場合…数時間以内に症状が出るといわれています。
嘔吐や下痢、さらには呼吸困難や心臓麻痺などの症状が出て死に至ることもあります。
嘔吐は我慢したり止めたりせずに、すぐに吐き出すことが大事だと思います。
福寿草を摂取してしまったら、軽症でも病院に行くことをおススメします。
福寿草とはどんな植物?
福寿草は、2月~4月に4cm程の黄花を咲かせる多年草。
寒い地域の山野に多く自生します。
暑さにはやや弱いですが、寒さに強いです。
草丈は20~30cm程で、葉はニンジンのような切れ込みのある葉です。
土の下には、まっすぐ下に長く伸びる太い根があります。
冬に芽が出て早春に数輪の花が咲いたあと、茎や葉が大きく生長して花数が増えます。
春の終わり頃になると地上部は枯れ、冬にまた芽を出し早春から開花します。
フキノトウと間違えやすいので注意が必要です。
注意!福寿草に似た山菜
山菜を摘んで食べる習慣がある人は特に注意なのが、似た植物の誤食です。
間違って食べた植物が毒のあるものだと大変です!!
山菜を摘んで食べる場合は、事前に知識を深めておいたり、少しでも疑いがあるなら食べない…などが大事ですよね。
それから、この辺り一面はこの山菜だから…と決めつけて手当たり次第に摘むのも危険です!!
福寿草と似た植物(山菜)を紹介したいと思います。
山菜の特徴を掴んで、福寿草を誤食しないように気を付けましょう。
※それぞれの特徴や区別の仕方を紹介しますが、
山菜の採取は自己判断で!
フキノトウ
福寿草を誤食した!といえば、
フキノトウの芽だと思って食べた…という話が多いです。
フキノトウは、2月~4月に出ます。
温かい時期では早め、寒い地域ほど遅くなります。
水辺・湿気のある場所を好んで自生するようです。
フキノトウはこの画像(↑)のように、
芽の中に沢山のつぼみが球状になってつきます。
フキノトウの芽の見た目は、薄黄緑色で艶がないです。
(福寿草の芽は光沢があり、つぼみから黄色の花びらが見えます。)
ちなみに、フキノトウ(蕗の薹)とフキ(蕗)は同じ植物(蕗)です。
フキは多年草で、花は主に白色で毛のような目立たない花です。
実が出来る頃には1m近くまで草丈が伸び、綿毛になります。
食材として扱うときは、
フキノトウは花蕾、フキは茎(正確には葉柄に当たる)のことを指します。
フキという植物にはペタシテニンなどの肝臓に悪い毒も含まれているので、
和え物やお浸しで食べるときはあく抜きするのがいいようです。
強い毒性ではないようなので、あく抜きや食べすぎに注意するといいですね。
フキノトウは、福寿草以外にもハシリドコロ(毒草)などとも間違いやすいので注意が必要です。
シャク
シャクの葉・茎は春に山菜として食用にされます。
シャクの葉は福寿草に似ている切れ込みのある葉です。
ムラサキケマン(毒草)などとも間違いやすく注意が必要です。
多年草で1m以上にまで生長し、5~6月に白い花を咲かせます。
シャクはセリ科なので、独特の臭いがあります。
まとめ:福寿草は山菜と間違えての誤食に注意!!
福寿草は、フキノトウやシャクなどの山菜に間違われやすい植物。
福寿草の毒性は強い方だと思います。
致死量は0.7mg/kgで、
10kgの小型犬は7mg、
50kgの人は35mg。
全体に毒があるので、誤食しないように気を付けてください。
特に子供やペットは注意!!
ほとんどの犬は散歩のときに雑草を食べます。
除草剤がまかれた草を食べないようにするとともに、
山野を散歩するときは毒草を食べないように注意が必要ですね。
山菜取りでは、思い込みをせず、
見た目・手触り・臭いなどで判断して、
食べるときは味の違いにも気を付けましょう。
福寿草以外にも、身近な植物でスズランなど毒がある植物は多いです。
食用にする植物と似ている毒草には特に注意したいですね。
福寿草は、普通に育てる分には和風で綺麗な花です。
お正月・新春に向けた寄せ植えで良く使われます。
地植えで育てるときは、ペットが食べないようにしたり、
晩春から地上部が枯れて分からなくなるので目印を立てるといいですね。
こんなの食べれるんだ!というものは、
情報を鵜呑みにしてすぐに信用せずに、まずは自分で色々なサイトを見るなどして調べるというのも大事ですね。
福寿草はどの部分も誤食しないように気をつけましょう。