クリスマスローズの病気・害虫まとめ!ブラックデスの症状と対策は?

近年人気のあるクリスマスローズは、
冬場に花をつけることや
長い期間咲き続けることから
園芸品としても多く栽培されています。

しかし、栽培するにあたって最も悩まされるのが
害虫と病気でしょう。

今回はクリスマスローズにつく害虫・病気の一覧と
更にかかりやすいものを抜粋して原因と対策をまとめてみました!

クリスマスローズとは

科名:キンポウゲ科
学名:Helleborus
別名:レンテンローズ ヘレボラス
原産地:ヨーロッパ 西アジア
草丈:30cm~60cm

クリスマスローズは花もちが良く、草木の枯れる
寒い冬場に開花することが大きな人気の理由の一つです。

また害虫や病気にかかり辛く、
特に害虫は他の植物と比べて少ない為、重宝されています。

 

クリスマスローズの病気と害虫

まずはクリスマスローズの病気と害虫を知りましょう。
それぞれを一覧にまとめたので
どのような病気や害虫の可能性があるか見てみましょう!

クリスマスローズの病気一覧

  • ブラックデス (黒死病)
  • 灰色カビ病
  • 立ち枯れ病
  • ブラックスポット(黒点病)
  • ベト病
  • モザイク病(バイラス病)
  • 軟腐病
  • 炭疽病

クリスマスローズの害虫一覧

  • アブラムシ
  • スリップス
  • ヨトウムシ
  • エカキムシ
  • ハマキムシ
  • ダニ

 

要注意!ブラックデス!

上記で初めに紹介されているブラックデス。

これはクリスマスローズの罹る病気の中で最も注意したい病気です。

ウイルス性の病気の為、完全な完治方法は未だにありません。

症状や原因などを確認してブラックデス対策を行いましょう!

症状

新芽や葉っぱ・花などにコールタールをなすりつけたような、
黒い斑点・シミのようなものが見られるようになります。

被害

この病気になると段々、葉っぱや花が縮んでいき、
最終的には株全体が黒く焦げたようになり、
小さくなって枯れてしまいます。

原因

カーラウィルスが病原となっている病気です。
春先や、秋頃に良く起きるとされています。

古葉取りや、株分けに使用するハサミなどからも、
感染するので、ハサミなどは清潔な物を使用しましょう。

伝染

アブラムシなどの汁を吸う害虫が感染した葉の汁を吸う際、
ウィルスも一緒に吸い込んでしまいます。

その後、他の株へと伝染していってしまうのです。

防除方法

感染力が強いとされているブラックデスを防除するには、
ダコニール、ベストガード粒剤やオルトラン粒剤などの、
殺菌剤を2ヶ月に1度散布し、防除します。

ハサミは消毒し、熱処理を行うのが安心です。 

発生してしまったらすぐに株だけではなく、
その株のあった鉢や用土なども完全に消毒するか、
全て隔離し廃棄するようにしましょう。

 

害虫の原因と対策

それでは一覧にした害虫の中から、クリスマスローズに
つきやすい4つの害虫の原因や対策をご紹介します!

害虫を見つけたら、まずはこの4つを疑いましょう。

ヨトウムシ

クリスマスローズの幼い葉に小さな穴が開いていたら
まずはヨトウムシを疑いましょう。

特に有茎種の中の葉の鑑賞価値があるヘレボルスに多く発生します。

ヨトウムシはクリスマスローズに大きな被害は与えませんが、
蕾などを食害されますので用土の中にオルトランなどの
浸透移行性の殺虫剤を撒き退治するか夜になって
用土から出てきた時をねらい捕殺しましょう。

エカキムシ

エカキムシはハモグリバエの幼虫が植物の葉の内部に
進入して現れるものです。

これもヨトウムシ同様オルトランなど浸透移行性の
殺虫剤で退治できます。

葉の表面の白い筋を追いよく見ますと黒く
細長いものがあり、これがハモグリバエのですので
堅いピンセットなどで潰して処理しましょう。

ハマキムシ

モンシロチョウやシジミチョウなどの蝶類が
クリスマスローズの葉に卵を産み孵化した幼虫が新葉を食害します。

無茎種のクリスマスローズに発生することは少ないですが
有茎種に被害が多く見られます。

都市部でも田園地帯でもシジミチョウは多く発生しています。

シジミチョウなどの昆虫類から直接な被害は無いですが
葉の裏側に幼虫が住み着き食害するので葉を裏返しして確認する。

葉の裏側に幼虫の姿が見られます。

ハマキムシは蛾の幼虫で約300種の植物を加害し、
糸をはきだし葉を丸め、幼虫は新しく発生した葉を食害します。

クリスマスローズでは特に原種ニゲルやニゲルとの交雑種、
有茎種のアゥグチフォリウスなどに多く発生しガーデンハイブリットには比較的少ない。

ハマキムシは年に4回程度発生するので、防除はスミチオンや
マラソンを発生初期に散布し巻かれた葉の中にも薬が入るようにする。

ホコリダニやスリップスなどの微少昆虫による食害痕と考えられる。

ダニ

クリスマスローズにはホコリダニやハダニなど
ダニによる被害が有り、モザイク病やブラックデスなど
ウィルス性と思われる病気の原因となったり、
葉を吸汁することによってクリスマスローズそのものを
弱らせて蕾を付けなくさせてしまいます。

ダニが多く発生する季節は温暖な地方で
主として4月頃から11月頃となります。

気温の高い日にクリスマスローズの葉の別れ際や
葉の表面を歩いているのを見つけることが出来ます。

ウィルスを保毒している可能性が高いため、
油断していると植物性のウィルス病にかかる危険性が
非常に大きくなります。

予防法は家の壁際や軒下に鉢を置かないことや、
クリスマスローズの周囲を遮蔽物で塞ぎ通風を悪くすることを
避けるようにすることと、雨に当てることが重要です。

ダニ専用の農薬を使用し、ダニに薬剤の抵抗性を付けさせないよう
有効成分が異なる薬剤を交互に使いましょう。

クリスマスローズは早春から残暑の厳しい季節はもちろん、
晩秋まで発生を続けます。

 

まとめ

園芸と害虫・病気は切っても切れない関係です。

だからこそ、しっかりと対策をして
綺麗な花を咲かせましょう。

病気や害虫の最も重要なことは
見つけたら”すぐ対策を行うこと”です。

これを守って素敵なクリスマスローズにしましょう!