多年草のシンビジウム。
こんなときには株分けをしましょう。
- これ以上大きくしたくない(小さくしたい)。
- 古くなって葉が出なくなっている部分が増えた。
- 株を増やしたい。
シンビジウムの株分けの方法を詳しく紹介します。
バルブというのはどの部分なのか?どんな役割なのか?についても解説します!
目次
シンビジウムの株分け時期
株分けの時期は3月~4月。
植え替えの時期も同じです。
シンビジウムは12月~4月に咲く花です。
秋に花芽が出来るので、秋の株分けは避けます。
春、暖かくなってからシンビジウムの株分けをしましょう。
シンビジウムの「バルブ」とは?
シンビジウムには「バルブ」と呼ばれる部分があります。
バルブとは、葉の付け根の球根のような塊のことをいいます。
バルブの役割は、水分や養分を蓄えることです。
葉が出ていない古いバルブをバックバルブといいます。
バックバルブは、もう葉がないし必要なさそうに思えますが…まだ役割を持っています。
バックバルブは若いバルブに栄養を送る役割をしているんです。
※中身がスカスカで固くないバックバルブは、役割が終わっています。
株分けの時には、このバルブを主に見ます。
シンビジウムの株分けの方法
シンビジウムの株分けの方法を紹介します。
その前に、株分けの時に使う土や鉢の種類についても簡単に紹介するので、
確認してみてください。
シンビジウムの用土・肥料(元肥)
シンビジウムの用土は、
水苔かラン用バーク(樹皮)、または日向土6:パーライト4で作ったものなどです。
排水性と通気性が良いというのがシンビジウムの用土の条件です。
肥料は、ラン用の肥料など固形の肥料を元肥として用土に混ぜるか、株分けの後であげます。
霜の心配がない温かい場所では、シンビジウムは地植えにも出来るようです。
その際には、腐葉土や完熟油かす、骨粉などを混ぜて植え付けましょう。
植木鉢の種類
シンビジウムは根を下に向かって伸ばします。
植木鉢は、縦長のラン用の鉢がおススメです。
植木鉢の種類(素材)は、使う用土に合わせて選ぶのがおススメです。
水苔なら素焼き(テラコッタ)鉢、その他の排水性が良い用土ならプラスチック鉢や陶器鉢など。
水苔は排水性がありますが、保水性も高いです。
なので、湿りすぎないように、排水性と通気性が良い素焼き鉢が合っています。
その他の排水性がとても良い用土では、乾きすぎないように、排水性や通気性が低いプラスチック鉢などを使います。
株分けした株に合ったサイズの鉢選びも大切です。
あまり大きすぎると、腐りやすくなったりします。
株分けの方法
シンビジウムの株分けは、
新芽が出ているバルブや古いバルブ(バックバルブ)を含め、
バルブ3つ以上で一株にします。
鉢から株を抜くときは、葉を握って引き上げながら鉢を上からハンマーなどで叩くと簡単です。
腐った根を切り落としたり枯れた葉を取り除いたりして綺麗にしておきましょう。
清潔な包丁などやハサミを使ってバルブを傷つけないように切り分けます。
包丁を株の上から縦に入れて切り分けたり、
土を少し落としてハサミで切れ込みを入れて手で割いたりして株分けします。
シンビジウムの株分けをされているこちらの動画を見ると分かりやすいです。
シンビジウムの株を植え付けるときは、
新芽が用土に埋もれないように気を付けましょう。
用土を(特に水苔は)隙間なく鉢に入れるようにします。
シンビジウムの株分けをした後は特に、置き場所や水やりに気を付けて管理しましょう。
シンビジウムの増やし方~株分け以外の方法~
シンビジウムを増やすときは、
株分けか「バックバルブ吹き」で増やせます。
バックバルブ吹きは、バックバルブから芽を出させる方法です。
時期は、株分けと同じ時期3月~4月。
バックバルブは、硬くてしっかりとしたものを選んで切り取りましょう。
小さい鉢などに水苔を入れて、切り取ったバックバルブを3分の1くらい埋まるように置きます。
それを半日陰に置いておくと芽が出てきます。
芽が出るまで水苔が乾きすぎないように注意して水やりをします。
ある程度大きくなったら、肥料をあげます。
バックバルブ吹きは、植えてから花が咲くまで2~3年かかるようです。
ですが、種から育てるようなわくわく感があると思います。
余裕があったらバックバルブ吹きをして育ててみるのも良さそうですね。
株分け後の管理方法
シンビジウムを株分けした後は、置き場所や水やりに気を付けましょう。
株分けをしたら、半日陰に置き、水やりは控え目にします。
徐々に日向に移動・水やりを通常の量にしていきます。
そのあとは、シンビジウムの基本の育て方で株をしっかりと育ててください。
まとめ:シンビジウムの株分けのポイントと注意点
シンビジウムの株分け時期は春3~4月。
「株分けのポイント」
- 古いバルブ(バックバルブ)は役に立つので、一緒に付ける。
- 新芽が出ているバルブもつける。
- バルブ3つ以上で一株にする。
- 植木鉢の種類は用土に合わせる。(水苔なら素焼き鉢。)
- 元肥として固形の肥料をあげる。
「株分けの注意点」
- 排水性と通気性が良い用土を使う。
- バルブをなるべく傷つけないようにする。
- 植え付けるときに新芽が埋もれないようにする。
2年くらい経って株が大きくなったら、植え替えか株分けをしましょう。
株が小さいのにこまめに株分けをすると、花芽が出にくくなったりするので避けましょう。
置き場所や水やり・肥料に気を付けて、シンビジウムを元気に育ててください。