ハイビスカスは、赤を始めに黄色・白など色の鮮やかさが印象的な花木です。
丈夫な花な為、比較的育てやすいと言えます。
しかし、まれに葉っぱが黄色くなり落ちてしまうことがあります。
そこで今回は葉っぱが黄色くなったり、落ちてしまった原因と、
その対策をまとめてみました。
目次
根詰まりをおこしている
最初に上げられるのが根っこの問題です。
ハイビスカスは生育が良く、根詰まりのしやすい花木です。
ハイビスカスを購入する時は、大抵鉢で買われると思いますが、
購入後、鉢替えや鉢上げを行わない場合、根詰まりがおこりやすくなります。
根詰まりを起こすと、発育が悪くなり、結果、花が咲かなくなったり、
葉が黄色に変色 して落ちる原因となるのです。
根詰まりのサインは?
では、根詰まりしているか、どうやって確認するのでしょう?
- 鉢の下から根が出ている
- 水切れが早い
- 成長が遅い・花が咲かない
この3点どれかひとつでも当てはまる場合は根詰まりを疑いましょう。
これらは、鉢の中に根が収まりきらず、
出てきてしまっている状態であったり、
土の空気孔が根で埋まり、
水切れが悪くなるなどで養分不足となり、成長を妨げている可能性があります。
根詰まりの対策法は?
根詰まりの場合は、植え替えを行います。
この場合、根を切って現在と同じ大きさの鉢に植え替えるか、
一回り大きい鉢に植え替えるかを決めておきます。
同じ大きさの鉢に植え替える場合は、
まず全体の1/2~1/3程度を崩し、
傷んだ根を切り取った後、
鉢に植え替えて減った分の土を新しく追加します。
一回り大きい鉢にする場合、
古い土はそのままに、
新しい鉢へ移し替えて、間に用土をいれます。
古い土を落とさずに、枝や根をそのまま植え替えれば株へのダメージも少ない為、
スペースの余裕があるのであれば、
一回り大きい鉢へ植え替えることをお勧めします。
そして最後に忘れてはいけないのが、
水をたっぷり上げることと、半日は日陰に置いておくことです。
植え替えは植物にとってとてもストレスで、株の体力を奪います。
その為、植え替えの後はしっかりと休ませてあげてください。
養分不足
ハイビスカスは「一日花」と言われるように、
咲いたその日のうちにしぼんでしまいます。
咲くためのエネルギーの為、肥料は必要不可欠ですが、
これが不足した場合、花付きが悪くなったり、葉が黄色くなったりします。
養分不足のサインは?
肥料が足りないのかな?と不安になった方にチェックしてほしいのは
- 開花時期なのに思ったように咲かない
- 緩効性固形肥料のみを与えている。
- 新芽のほうから黄色くなっている。
この場合、養分不足である可能性があります。
開花時期である夏場、当然肥料の上げすぎは問題ですが、
固形肥料のみだと、ハイビスカスの開花するスピードと栄養が比例せず、
思うように花が咲かなかったり、
最終的に葉が黄色くなり落ちてしまいます。
なにをあげたらいいの?対策は?
まず、ハイビスカス全体に元気を感じないような状態であれば、
まずは液体肥料を与えてください。
水が植物にとってごはんとするならば、
液体肥料はいわゆる「栄養ドリンク」に相当します。
またこれで回復した場合、定期的に液体肥料の使用をお勧めします。
さらに、新芽のほうから黄色くなってきている場合、微量元素の不足である可能性があります。
微量元素とは窒素や鉄など微量の接種でいいけれど、生命維持に必要不可欠なものを指します。
専用の微量元素を補う肥料が販売されてしますので、
あげすぎないよう用法容量をよく読んで使用してください。
暑さに弱い?
ハイビスカスと言えば、
熱帯や南国のイメージがあると思います。
しかし実は意外と暑さに弱い植物なんです。
特に日本の真夏は大の苦手で、
暑いと花が咲かなくなってしまいます。
特にコンクリートなどの上に置いておくと、
根が蒸れてしまいます。
そうすると葉が黄色くなりついには落ちることも。
この場合葉が黄色くなるのは、ハイビスカスの自己防衛といえます。
その為、初期段階での対処が重要になります。
症状のサインは?
人間でいう熱中症のような状態と言えますが、ハイビスカスだとどういった症状になるのでしょうか?
- 葉が黄色くなっている
- 葉につやがないなど、木に元気がない
- 開花時期なのに花が咲かない
日光が好きなハイビスカスですが、
日差しが強すぎると葉が焼けて黄色くなったり、
葉につやがなくなって、弱ってしまいます。
また、弱っているため、花もなかなか咲きません。
暑さ対策は?
まず、鉢を置いてあるところを確認しましょう。
コンクリートの上に直接おいている場合は要注意です。
コンクリートの熱が鉢内を温めて、
根が蒸れてしまいます。
そんな時は、コンクリートには直接置かず、
なにか台などを間にいれて置いてください。
コンクリートは熱を集めやすく、知らないうちにとっても高温になっていることがあります。
更に、ハイビスカスは気温30℃を超えると、
株が弱りまず花が咲かなくなります。
そのまま直射日光に当てていると
葉焼けを起こし、葉が黄色くなりいづれ落ちてしまいます。
真夏日にはできるだけ、日の出の強い11時~14時程度までは
涼しい日陰に移動するか、日除けの遮光シートなどをかけてあげてください。
しかしまったく直射日光が当たらないのも、花が咲かなくなってしまう為、
早朝や夕方などには日を当ててあげましょう。
病気の可能性は?実は虫の仕業?
ハイビスカスの葉が黄色くなる病気と言えば、ウイルス病です。
またこれは葉は落ちることはまずないと言っていいでしょう。
しかしなぜウイルス病になってしまうのでしょうか?
実はこれ、害虫が大きな原因と言えます。
ハイビスカスでは主にハダニやアブラムシなどが媒介となり、
他の植物のウイルスを持ってきてしまうのです。
どこを見たら分かるの?病気のサインは?
それでは、害虫は一体どこにいるのでしょうか。
既に病気になってしまっている場合なにで確認できるのでしょうか?
- 葉の裏や蕾に小さな虫(緑や茶色)が大量についている
- 葉が黄色く斑になっている
害虫は大抵、葉の裏か蕾についています。
小さな虫を大量に見つけた場合は即対処が基本です。
また、葉が黄色く斑点があり、緑の葉にも斑点がある場合もウイルス病が疑われます。
病気は治るの?害虫の駆除法は?
暖かい季節になり、ハイビスカスの株が生長しはじめる時期はハダニに注意してください。
ハダニに寄生されると、葉が黄色く、酷いと落ちることも。
ハダニは水に弱い為、直接シャワーのように水を吹きかけたり、殺ダニ剤などを使ってください。
4~10月頃になるとアブラムシが発生しやすくなります。
花や茎の養分を吸って生長を妨げたり、
ウイルス病を移したりするため、
事前にオルトラン粒剤を撒くなどして予防しましょう。
もし発生した場合は、大量発生する前に殺虫剤などで駆除します。
また、アブラムシは反射光線を嫌うため、
株元にポリエチレンフィルムやアルミ箔などを敷くと効果的です。
葉に斑点が出ていたり、茎や花弁に斑模様がでていた場合、
ウイルス病が疑われます。
残念ながら、ウイルス病の根本的治療法は未だなく、最終的な対処法は、
「破棄」になってしまいます。
育てられないことはありませんが、
必ず健康な花木からは離して置くこと、
奇形花や生育困難な程悪化した場合は、
残念ですが諦めて焼却処分してください。
せっかく丹精込めて育てたハイビスカスを破棄するのは、
悔しいことこの上ないと思います。
害虫対策は発見次第すること、また予防も必ず行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ハイビスカスの葉が黄色くなり落ちてしまうのには様々な要因があります。
長く綺麗に鑑賞し続けられるように、
予防や対策はできるだけ早めに対応することが肝心です。
毎日たくさんの花をつけるハイビスカス。
鮮やかで大きな花に元気をもらいながら、楽しく育てていけるといいですね。