百日紅は名前のように初夏から秋まで咲く人気のある花木です。
北風の当たらない風通しの良い日当たりを好みます。
より良い剪定の方法でたくさんの花を咲かせましょう。
では、百日紅の剪定時期や方法を詳しく解説いたしますね。
目次
百日紅の剪定の時期
1〜2年に一度、落葉後の休眠期に行いましょう。
百日紅の剪定は落葉期の12月〜3月に行えますが、耐寒性の弱い種類もあるので、
2月〜3月中旬ごろがおすすめです。
冬に強く剪定してもダメージは少ないです。
太い枝なども休眠期に切ると良いでしょう。
百日紅の剪定方法
百日紅は不要な枝を整理することで、翌年の花付きが良くなります。
花をたくさん咲かせるために上手に剪定したいですね。
百日紅の花は、春から伸び出す新梢だけにつきますので、細い枝やふところ枝は切り取りましょう。
また、太い枝で剪定すると、萌芽枝に大きな花が咲き、細い枝で剪定すると、小さな花がたくさん咲きます。
早く花が咲いた枝は、花が終わりかけた頃に早めに剪定することで、
もう一度花を咲かせることができます。
上手に剪定して2度咲きを楽しみましょう。
剪定をするのに順序はあるの?
- まず最初に残っている枯れ枝や枯葉を落とします。
- 次に、不要枝を木の下側から切っていきます。
- 枝が混み合った部分は、細い枝を切ります。
- 今年伸びた枝を元から切り戻し、主幹と太枝だけにします。
- 最後に、樹冠線から飛び出した枝を切ります。
※樹冠線とは、樹の形のことで、半楕円などが一般的です。
剪定する不要枝とは?
自然な枝の伸び方に逆らっているもの。樹形を乱す枝など。
- 逆さ枝・・・木の内側に向かって伸びる枝。
- 立ち枝・・・極端に立って伸びる枝。
- 平行枝・・・ほかの枝と平行に伸びる枝。
- 徒長枝・・・勢いよく伸びている枝。
- 樹形を乱す枝。
- 胴吹き枝・・・幹から飛び出して伸びる枝。
- ひこばえ・・・根元から伸びる枝。
このような枝は付け根から切りましょう。
剪定の仕上げはどうすればいい?
綺麗に仕上げるために、どこをどんな風に切ると良いのかわからないですよね。
- 自分の望む樹形の樹冠線を想定し、ラインを出た枝を切ります。
- 枝分かれしているところで切ると樹形がまとまりやすくなります。
- 樹高を低くしたいときは、目的の高さで芯を止めます。
百日紅のこぶを作らない剪定方法
百日紅のこぶはどうしてできるの?
同じ箇所を何度も切ることで、切り口が肥大し、こぶ状になってしまうんです。
こぶができるのにどうして同じ箇所を切るの?
幹や枝の湾曲した樹形を楽しむために行われる剪定方法なんです。
同じところで切ることで余計な枝を出すことなく、樹形を維持できるからなんです。
見苦しくなったこぶの剪定はどうするの?
冬の剪定の時に、こぶより下のところ(付け根側)で切ります。
切り取った枝が太いときは、切り口にカルスメイトなどの癒合剤を塗って保護しましょう。
また、毎年同じ箇所で切らないで上下にずらして切るようにするとこぶになりません。
※癒合剤とは、枝や幹を剪定した時に、枝の傷口を保護し雑菌や雨水などの浸入を防ぐ薬剤です。
百日紅の剪定まとめ
百日紅の剪定は、冬の休眠期に行うことで樹形を美しく保つことができ、
花つきも良くなることがわかりました。
こぶの剪定も、見苦しくなったらバッサリと切ってしまいましょう。
百日紅は、樹高30㎝〜1.5mくらいの矮性のものや、
3mくらいに育つ中低木、5〜7mまで成長する高木など種類もたくさんあります。
近年、矮性のものや小型の品種の百日紅も出回っていますので鉢植えで楽しむこともできます。
お庭の条件にあったものを選んで、ちりめん状のフリフリの可愛いお花を身近で楽しんでみてくださいね。