ラベンダーの切り花です

ハーブの中でも絶大な人気を誇るラベンダー。
5月から7月にかけて青紫の薫り高い花を咲かせます。

ラベンダーはあの花の姿からはそうぞうできないかもしれませんが
多年草ではなく樹木になります。

1株でも大事に育てれば、毎年花を咲かせてくれるハーブです。

ですが、そのためにはお手入れが必要不可欠!
正しい方法を身につければ株は年々元気になりますし、
花の数もグンと増えるので、
この機会にお手入れのおさらい、しませんか?

 

花の摘み取りは満開まで待ってもいい?

結論から言いますね、株のためにはNGです。

花は咲くときに、ため込んでいたエネルギーを一気に使います。
同時に子孫を残そうと種も作りはじめます。

そのためすべての花が満開になるまで待っていると
株は開花後ヘトヘト、疲れ切ってしまうことに。

これはラベンダーにとって、すごく致命的です。

なぜなら花の時期が終わるころにやってくる
じめじめした梅雨と高温多湿な夏、
つまり
ラベンダーが一番つらい季節を迎えるから。

弱った株ではとてもこの時期を越すことができなくなります。

花を摘み取るベストな時期は?

では、いつ頃花を摘み取るのがいいのでしょうか。

ラベンダーでは満開になる前、
つぼみが少し残っているくらいがベストです。

切り取ったラベンダーは2日ほどは切り花としてお部屋を香りで満たしてくれますし、
そのあとはドライフラワーやポプリ、サシェにすれば
花も香りも長く楽しむことができますので、思い切って摘み取ってくださいね。

 

ラベンダーの花が終わったときの手入れ

花のあとの剪定場所

ラベンダーを満開前に摘み取るとき、
いっしょにお手入れもしてしまいましょう。

この開花したあとに行うお手入れのことを
剪定(または弱剪定や軽剪定)といいます。

花が終わったあとの剪定方法

花のあとの剪定はじめじめした梅雨と、暑い夏を越すためのお手入れです。

●切り戻し

花と伸びた茎を新芽の位置まで切ることを切り戻しといいます。
時間がないときでも、最低限切り戻しだけはしてあげてくださいね。

【どこを切るの?】
花穂から伸びた茎の下、葉が生えている付け根の少し上を切りましょう。
なぜそこで切るのかというと、葉の付け根部分から新芽が出てくるからです。
この位置さえ守れば、

「切り戻したら花が咲かなくなった(=新芽が出てこなかった)」
「切ったところから枯れてしまった(=新芽を傷つけて立ち枯れてしまった)」

ということを防ぐことができます。

ではどのあたりの葉を選べばいいのでしょうか。

ラベンダーなら花が咲いていたときの半分まで切り戻すことを
断然おすすめします。

何度もお伝えしているとおり、ラベンダーはとにかく梅雨と夏が苦手!
じめじめした梅雨は蒸れてしまうし、
乾燥を好むラベンダーは吸水もあまり得意ではありません。

つまり暑い夏に蒸発という方法で熱を発散できないので、
弱ってしまうんです。

だとすれば、ラベンダーにとっては体をコンパクトにし、
風通しのいい状態を好むのは納得ですよね。

ですので、ここは思い切って「切り戻しは高さを1/2に!」を
合言葉にしてください。

実際ラベンダー農家さんやプロの園芸家さんが
口をそろえて「剪定は思い切りが大切!」と言っていますよ。

思い切りが大事です

●透かし剪定(枝透かし・枝ぬかし)

枯れたり蒸れた葉を取り除いたり、込み入った枝を切ることを
透かし剪定といいます。
株全体の風通しを良くし、根元まで日光が当たるようにするのが目的です。

【どうやるの?】
まずは枯れた葉、弱った葉を取り除きます。
黒く変色している葉はもちろん、指先で軽くこすったら落ちるものは
どんどん落としましょう。
強くこすると、かえって茎や葉を痛めることになるので
触った落ちる、程度でやめておいてくださいね。

面倒かもしれませんが、この作業を1本1本丁寧に行います。

葉のお手入れが終わったら次は枝です。

葉を落としたのにそれでも混みあっている枝があれば根元から
取り除きましょう。

古い枝から優先的に選べば大丈夫です。

混みあっている、の定義もいろいろあると思いますが
ラベンダーでは「葉と葉が触れる=混みあっている」
と考えても大丈夫です。
スカスカで心配……というあなたは

株元まで日光が届けばOK!

と覚えておいてくださいね。

また土についている枝、水やりで土が跳ねて汚れている葉が付いた枝は
迷わず切り落としてください。

蒸れるだけでなく、カビや病気が発生しやすくなるからです。
それらが株全体に広がってしまったら枯れてしまう原因にもつながります。

剪定の注意点

刈り込み位置を守れば大丈夫

1、効果を実感したいなら花を放置しない!
自然のままにありのまま、
花を咲かせてこぼれ落ちた種が発芽すれば、それが一番……。

そういう手を加えないという考え方もあるかと思います。

ですがラベンダーにとって日本の環境は過酷。
よほどの条件がそろわない限り、株は弱る一方です。

また、開花した花はエチレンガスという
果物を熟成させたりつぼみを咲かせたりするガスを生み出します。

リンゴと固いバナナやキウイをビニール袋に入れておくと
食べごろになる、と聞いたことありませんか?

これはこの、エチレンガスの働きを利用しています。

しかしこのガス、途中で発生が止まるわけではないので
熟成した果物や花に作用すると、腐敗や枯渇といった、
老化を引き起こしてしまうんです。

ですから咲いた花をそのまま放置するのは
株のことを考えたら避けたほうがいいということになります。

幸いラベンダーは香りの女王。
ドライフラワーにしてもそのあとポプリやサシェにしても
長く楽しめる花なので、思い切って摘み取ってください。

2、新芽の向きに注意しましょう

新芽の少し上がポイント
葉の根元から生えてくる新芽。
この上で切れば枯れることはないとご紹介しましたが
ひとつだけ補足を。

それは新芽の生えている方向です。

できるだけ、外を向いている新芽の上で切るようにしてください。

株の内側に生えている新芽を生かすと
それらが成長したとき、内側でぶつかり合うことになってしまいます。

そうなるとせっかく剪定したのに
蒸れや日光不足が解消されないという残念な結果になるので
新芽は外側を優先して剪定してみてくださいね。

 

冬を迎える前に!絶対外せない強剪定

強剪定は読んで字のごとく、強めに思い切ったお手入れをすることです。
次の初夏に向けて形を整えたり新芽が出なくなった古い枝も
このときに切り落とします。

雪が深い地域などは枝折れ防止のために秋のうちに済ませてもいいですし
折れることを前提として、雪解け後にその枝ごと剪定するのも一つの方法です。

強剪定の方法

最終的に根元から2/3ほどの高さになるまで
しっかりと刈り込むことを目的とします。

順を追ってみていきましょう。

1、土についている枝、近い枝を切ります。

2、古い枝を切っていきます。
古い枝、太く木質化した枝から切り落としていきます。
できるだけ根元まで刈り込みたいところですが
新芽が見当たらないときは無理をせず、新芽の少し上まで切ってくださいね。

3、全体をざっくり選定します。
あまり深く考えず、新芽の上ということを意識しながら
今までの半分程度の高さになるように切ってみてください。

4、形を整えます。
高さをそろえれば花の位置が同じになるので
ドライフラワーやラベンダースティックを作りたい場合はおすすめです。

ラベンダーのドライフラワーの作り方はこちら

 

半円のドーム型にすればまるくて優しい印象の株になります。

強剪定後は枯れ木の根っこのように寂しくて心配になるかもしれませんが
春を迎えるころには小さな芽がぐんぐん成長し、
開花するときには前の年より一回り大きくなっているはずです。

株がたくさんの栄養を蓄えて
次の花を誇らしげに咲かせてくれるためには
この強剪定で思い切ってコンパクトに仕上げるのが
何よりも重要なポイントです。

 

次の花のためにできること

次の元気な花のために

花が終わったあと、強剪定前の9月頃に一度肥料をあげましょう。
夏を乗り越えた株へ、栄養を与え元気に春を迎えてもらうためです。

お疲れ様、の意味を込めて「お礼肥」と呼ばれる肥料です。

剪定→お礼肥→強剪定で1年のお手入れが終わります。

このようにポイントを押さえた剪定を行えば
ラベンダーは10年以上も花をつけてくれるといわれています。

正しいお手入れを身につけて、
ラベンダーのある生活を楽しんでくださいね。

また、詳細なラベンダーの増やし方はこちらの記事で解説してます。

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